組織規範の考え方に関する、「権限には責任が伴う」という「常識」に対する反論として聞いた。エクセレントカンパニーならではの、コンセプチュアルな一言だ。
かねてより、「権限と責任は一致する」という考え方は、いまひとつしっくりきたと言われることは少ないものだ。だいたい、権限が不十分だと思っている人に、余計なことをしないように抑圧する場面で用いられがちな言葉だからなのかもしれない。その組織に官僚的な文化があるとなおのこと。
そこにきて、この「とんでもない。責任は常に権限の数倍」という考え方は全く違った効果を生む可能性がある。自分の役割、立ち居地を積極的に果たすための自覚を持たせ、その上で責任の大きさを考えさせる。
これは、しっかりやろうよ、との内面的動機付けを強める、応援的なメッセージだとさえ感じられる。
この意識をしっかりと社内に浸透させたいし、社外に対して自社のサービスがこのコンセプトを実践していくにはどうすれば良いか考えたい。発注要件以下で請求書書いてるIT業界のメルトダウンはもうとっくに始まっているしね。
権限って何だ?自由な選択肢としてやれること、と置き換えるべきか。
とすると、人間としての責任は、人間が自由にやれるバリエーションの何倍もあるに違いないことを理解しなきゃいけないということか。
25 December, 2007
19 December, 2007
プレゼン資料公開サイトhandsOut.jpオープン
昨日、2007年12月18日、プレゼン&ドキュメント公開・共有サイトHandsOutをリリースしました。

http://handsout.jp/
プレスリリース(日経プレスリリースへの掲載)
ビジネスの世界はもとより、要素技術に関しても(オープンソース、セキュリティなど)プレゼン資料は毎年たくさんできあがります。
それらの資料は、いろいろな人がそれなりの労力を払って作られています。ブログやWikiとの性質は異なり、生で大勢の共感を生む目的を持っているため、概して情報の価値がとても磨かれているものです。しかし、残念なことに、プレゼンの性質上、公開範囲は限定的ですし、一瞬で露出が終わってしまうために、波及効果が限定的になってしまいがちです。知られないまま終わるものもたくさんあります。
これが、常に「On Stage」な状態にしておける「プレゼンテーション公開サイト」を作った理由です。いろんなフォーマットのアップロードを変換できるようにしてあるところは技術的にはキモですが、それはすべて「情報の共有」という目的にフォーカスしているためであり、それはテックスタイル・グループの戦略上、とても重要なことです。
もちろん、限定公開やパスワードでの保護もできますから、レビューなどにも使えます。大画面モードではそのまんまプレゼンできますから、ブラウザさえあればどこででもプレゼンができます。(^-^)/
ブログパーツも、最初から実装されています。
12月18日のプレスカンファレンスでは、hykw隊長がプレゼンしました。
プレゼンやワープロ,PDF文書を共有しFlashで軽快に閲覧できるサイト「handsOut」オープン
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071218/289749/
ブログパーツとしての埋め込みも可能
PDFやpptをFlashで共有できる「handsOut」オープン
http://www.atmarkit.co.jp/news/200712/18/handsout.html
# 開発者のBakishinくんも出たはずなんだけど、写真が出てないなあ。
訂正:ITProの記事に掲載していただいていました!
サンプルのプレゼンがokdt謹製のものばかりなのはご愛嬌。むしろ、「このページでくるかー!」なんて思っていますよ('-' )
これからしっかりめきめき育てていきますので、ふるってご利用ください。
→ handsout.jp
http://handsout.jp/
プレスリリース(日経プレスリリースへの掲載)
ビジネスの世界はもとより、要素技術に関しても(オープンソース、セキュリティなど)プレゼン資料は毎年たくさんできあがります。
それらの資料は、いろいろな人がそれなりの労力を払って作られています。ブログやWikiとの性質は異なり、生で大勢の共感を生む目的を持っているため、概して情報の価値がとても磨かれているものです。しかし、残念なことに、プレゼンの性質上、公開範囲は限定的ですし、一瞬で露出が終わってしまうために、波及効果が限定的になってしまいがちです。知られないまま終わるものもたくさんあります。
これが、常に「On Stage」な状態にしておける「プレゼンテーション公開サイト」を作った理由です。いろんなフォーマットのアップロードを変換できるようにしてあるところは技術的にはキモですが、それはすべて「情報の共有」という目的にフォーカスしているためであり、それはテックスタイル・グループの戦略上、とても重要なことです。
もちろん、限定公開やパスワードでの保護もできますから、レビューなどにも使えます。大画面モードではそのまんまプレゼンできますから、ブラウザさえあればどこででもプレゼンができます。(^-^)/
ブログパーツも、最初から実装されています。
12月18日のプレスカンファレンスでは、hykw隊長がプレゼンしました。
プレゼンやワープロ,PDF文書を共有しFlashで軽快に閲覧できるサイト「handsOut」オープン
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071218/289749/
ブログパーツとしての埋め込みも可能
PDFやpptをFlashで共有できる「handsOut」オープン
http://www.atmarkit.co.jp/news/200712/18/handsout.html
# 開発者のBakishinくんも出たはずなんだけど、
訂正:ITProの記事に掲載していただいていました!
サンプルのプレゼンがokdt謹製のものばかりなのはご愛嬌。むしろ、「このページでくるかー!」なんて思っていますよ('-' )
これからしっかりめきめき育てていきますので、ふるってご利用ください。
→ handsout.jp
13 December, 2007
OSSとイノベーション2007
本年、2007年は、「OSSとイノベーション」というタイトルで、壇上に上がらせていただく機会が2回あった。いや、むしろ、オープンソースソフトウェアとイノベーションの関係をはっきり語るよう、あえて自分にその命題を課したと言っていい。おかげでいろんな勉強ができた。そして最後となる1回は今週金曜日、秋田県秋田市で登壇することになっている。
最初のものは、4月に大井町で開催された、日本技術士会の有志で開催されているIT21の会。ここには、レガシーな技術を大切にしてきた大勢のベテランと、今後のITの変革をどう捉えるかに関心の高い若い人がおられた。大勢の受講者から、目からうろこが落ちたとの感想をメールでいただいた。驚くほど高年齢の方々が多い会の中で、メールをくださった方々は、おしなべて若手で、アグレッシブでハングリーだった。もっと別の世界に目を向け、そこに自分の身を投じるべきだ、とのメッセージを述べた。それだけでそこに行って良かったと思った。
次は、6月に開催された、UNISYS BITS2007でのパネルディスカッション。筋書きとしては4月のものを踏襲し、さらにパネラーの猛者ぶりを発揮していただくシナリオで進めた。レポートも掲載されている。あえて説明すると、これは例年開催されてきた、オープンソース/Linux関連のパネルディスカッションの延長に位置づけられるもので、UNIADEX社の皆様にはおなじみのもの(ネタ?)としてご愛顧いただいている。
UNIADEX松隈さんとはかれこれ7年はこのライブをやってきた。人が変わり、会社が変わり、ビジネスモデルが変わり、市場規模も変わった。そのひとこまひとこまを毎年キャッチアップしてきたこのライブが、UNISYS BITSの大舞台のトリで開催されたのは大変意義深いことだ。高くかってくださった皆様に感謝申し上げたい。
もちろん、技術革新はかっこいいことばかりじゃない。高給が降って沸くものでもない。むしろ普通に痛みが伴う折衝の連続であり、デスバレイ(death valley)もある。それがわかっていてもそこにチャレンジを傾ける猛者がそこにいたわけで、ゲストとして生の声を発してくれた。こういう姿を見ることで、技術屋やってて良かったと思うものだね。
さて、最後に、今週、秋田県に出かけることになっている。秋田県は、私にとっては、これまで接点があった県ではない。とても寒いところだろう。しかも調べるに県の経済情勢は良いほうとは言えない。10年連続で自殺率1位。比内鶏関連での問題もあったが、おりしも2007年を表す漢字は「偽」に決まったそうだ・・・。子供たちが殺された事件の裁判もあったことが今日報道されていた。もちろん、経済指標関連の統計資料を見ても、他県に比べてITが活発とは言えない。正直、関西人泣かせの話題ばかりだ。
しかし、しかしだ。そこで、なんとかがんばってイノベーションを起こそうとしている人たちがいることは確かなのだと思う。あきた企業活性化センターは大勢の起業家を育成しようとがんばっているし、秋田市のチャレンジオフィスあきたのこのページにも、地場産業としっかり組んでがんばろうという強い息吹を感じる。NPO法人あきたITこまちは、現場で働く多くの女性たちに驚くほど的確な情報提供を行なっている。当日も来てくださるそうだ。本年度、秋田県はOSS実証実験に参加し、県の情報システムにOSS運用基盤を採用することによって、ベンダーニュートラルな管理基盤を据えようとがんばっている。
マイクロソフトはベンチャー育成プログラムに秋田を含めている。えらいな。脱帽だ。いずれにしても、難しい状況で奮闘しておられる方々に、私はなんと言えば良いのだろう?私と秋田県の皆さんとの明確な違い、それは、おそらく、視点だ。ここからはこんなものが見えます、という視点を紹介できればと思う。そして、私が学ぶつもりで多くの質問を投げかけてみたいと思う。
変化しようと思う人が変わるチャンスを得られ、それゆえに集団が変化するチャンスを得られ、そして文化が醸成されていく。ソフトウェア技術を身につけながら組織の枠組みを越えたコラボレーション文化を理解するためには、OSSはもってこいだ。仕事を取ってくる人間は、情報の伝達とコラボレーション(Web2.0、UGC)をキーワードに情報と技術の新しい流れに注目させて取ってくればいい。資金的脆弱性でさえ、イノベーションのトリガーになることは珍しいことではない。また、OSSを使う仕事でない人でさえ、コラボレーションを軸としたそのコンセプトから得られるものがある。
雪国でアツくがんばっている人に会いに行ける、師走の金曜日を楽しみにしている。
あきた企業活性化センター
→ OSS活用促進セミナー「進化するOSSのもたらす影響」
最初のものは、4月に大井町で開催された、日本技術士会の有志で開催されているIT21の会。ここには、レガシーな技術を大切にしてきた大勢のベテランと、今後のITの変革をどう捉えるかに関心の高い若い人がおられた。大勢の受講者から、目からうろこが落ちたとの感想をメールでいただいた。驚くほど高年齢の方々が多い会の中で、メールをくださった方々は、おしなべて若手で、アグレッシブでハングリーだった。もっと別の世界に目を向け、そこに自分の身を投じるべきだ、とのメッセージを述べた。それだけでそこに行って良かったと思った。
次は、6月に開催された、UNISYS BITS2007でのパネルディスカッション。筋書きとしては4月のものを踏襲し、さらにパネラーの猛者ぶりを発揮していただくシナリオで進めた。レポートも掲載されている。あえて説明すると、これは例年開催されてきた、オープンソース/Linux関連のパネルディスカッションの延長に位置づけられるもので、UNIADEX社の皆様にはおなじみのもの(ネタ?)としてご愛顧いただいている。
UNIADEX松隈さんとはかれこれ7年はこのライブをやってきた。人が変わり、会社が変わり、ビジネスモデルが変わり、市場規模も変わった。そのひとこまひとこまを毎年キャッチアップしてきたこのライブが、UNISYS BITSの大舞台のトリで開催されたのは大変意義深いことだ。高くかってくださった皆様に感謝申し上げたい。
もちろん、技術革新はかっこいいことばかりじゃない。高給が降って沸くものでもない。むしろ普通に痛みが伴う折衝の連続であり、デスバレイ(death valley)もある。それがわかっていてもそこにチャレンジを傾ける猛者がそこにいたわけで、ゲストとして生の声を発してくれた。こういう姿を見ることで、技術屋やってて良かったと思うものだね。
さて、最後に、今週、秋田県に出かけることになっている。秋田県は、私にとっては、これまで接点があった県ではない。とても寒いところだろう。しかも調べるに県の経済情勢は良いほうとは言えない。10年連続で自殺率1位。比内鶏関連での問題もあったが、おりしも2007年を表す漢字は「偽」に決まったそうだ・・・。子供たちが殺された事件の裁判もあったことが今日報道されていた。もちろん、経済指標関連の統計資料を見ても、他県に比べてITが活発とは言えない。正直、関西人泣かせの話題ばかりだ。
しかし、しかしだ。そこで、なんとかがんばってイノベーションを起こそうとしている人たちがいることは確かなのだと思う。あきた企業活性化センターは大勢の起業家を育成しようとがんばっているし、秋田市のチャレンジオフィスあきたのこのページにも、地場産業としっかり組んでがんばろうという強い息吹を感じる。NPO法人あきたITこまちは、現場で働く多くの女性たちに驚くほど的確な情報提供を行なっている。当日も来てくださるそうだ。本年度、秋田県はOSS実証実験に参加し、県の情報システムにOSS運用基盤を採用することによって、ベンダーニュートラルな管理基盤を据えようとがんばっている。
マイクロソフトはベンチャー育成プログラムに秋田を含めている。えらいな。脱帽だ。いずれにしても、難しい状況で奮闘しておられる方々に、私はなんと言えば良いのだろう?私と秋田県の皆さんとの明確な違い、それは、おそらく、視点だ。ここからはこんなものが見えます、という視点を紹介できればと思う。そして、私が学ぶつもりで多くの質問を投げかけてみたいと思う。
変化しようと思う人が変わるチャンスを得られ、それゆえに集団が変化するチャンスを得られ、そして文化が醸成されていく。ソフトウェア技術を身につけながら組織の枠組みを越えたコラボレーション文化を理解するためには、OSSはもってこいだ。仕事を取ってくる人間は、情報の伝達とコラボレーション(Web2.0、UGC)をキーワードに情報と技術の新しい流れに注目させて取ってくればいい。資金的脆弱性でさえ、イノベーションのトリガーになることは珍しいことではない。また、OSSを使う仕事でない人でさえ、コラボレーションを軸としたそのコンセプトから得られるものがある。
雪国でアツくがんばっている人に会いに行ける、師走の金曜日を楽しみにしている。
あきた企業活性化センター
→ OSS活用促進セミナー「進化するOSSのもたらす影響」
23 November, 2007
ミシュランガイドのジレンマ
「ミシュランガイド東京」がバカ売れだそうだ。何件も本屋を周る人たちが続出。専門家によるオピニオンの典型で、群衆による選択の機能とは遠いところにあり、むしろ群集心理の機能によって話題になっている。梅田さんの力作「ウェブ時代をゆく」と近いタイミングでこれが来たのもこれまた妙を感じる。
買い手の欲求とこのガイドの機能を考えるに、それはアブラハム・マズローの欲求段階説の3段階目あるいは4段階目に対する期待を含んだものだろう。その源泉は主に話題性にあって、それらしい専門家の観点(スコープ)を垣間見れる期待、そして「プロの視点」を「マスの話題」に持ってこれる期待だ。自分にすでにオピニオンや情報源が十分あるかどうかは関係ない。
極論すれば、何件も本屋をまわってミシュランガイドを買う心理的欲求と、クリスピークリームドーナツを2時間かけて並んで買う心理的欲求は同じだ。
ここで問題は、提供者の違いだ。ミシュランガイドは実際の提供者ではなく、ポインターの一覧だというところで、それがもたらすサービス業界そのものへの影響がある。クリスピークリームドーナツは薄利多売式のマス向けサービスを前提としているが、ミシュランガイドが示すプレミアムなサービスはそうではない。ガイドに掲載されてしまった店すなわち、専門家が認めた、”チェケラ”なサービスが掲載されており、それに導かれて大衆が電話をかけ、押し寄せていく。
プレミアムなサービスを提供する店というのは、プレミアムであるゆえに、対象はきわめて限定的なのだ。客が店を選んでいるのではない。店が客を選んでいるのだから。
だから、掲載のみならず調査さえ拒否した店も多いと聞くのは驚くに値しない。ミシュランガイドに掲載された「優秀」な店は、これまでの「優秀」な客を失いかねない。掲載される店に、果敢にもあえて拡散性の高い人たちの評価を受ける狙いがあるとしても、評価の集約方法がないためにそれは機能しない。
リスクのほうが大きい場合、ガイドによってマスが殺到するのをいやがる店は、かようなマス・アピールにつながる活動を一層拒絶するようになる。そのような店は、マス・マーケティング以外の方法で粛々とぴったりの客を得続けられる。だから、「本当にプレミアムな店はミシュランガイドには載らない」という流れだ。皮肉なことに、この新しいミシュランガイドの出現が、ガイドそのもの存在を明確に脅かす流れを加速させることになりはしまいか?
これぞ、「イノベーションのジレンマ」ならぬ「ミシュランガイドのジレンマ」だ。
タイヤも大して擦り減らない、駐車場も潤沢にない、この狭い東京に限定したミシュランガイドは矛盾を抱えてスタートだ。
どうするんだろう?
ガイドそのものの評価を日本で永続的に維持すべく、これまで☆を受け入れた店に☆を増減して提供し続けるとか、「発掘力」で戦って新たな話題づくりに奔走するとかはそれなりにウケルとしても、それではサービス業者は劇場の見世物にされているだけ。それでもって、「ミシュランガイドすげー」ってマスマーケティングをやるなんて笑えない話だ。
わかりやすい手立てのひとつはとても単純で、はっきり言えば、もともと特定顧客向けに限定して発行された歴史のあるミシュランガイドは、やはり大衆の関心を引かないところでこそ価値を維持しやすいのだ。
外国人旅行者に不親切な現在の日本の環境では、英語版ペーパーバックが出版される意義は日本語版のそれとは大きく異なっていると思われる。日本語を話せない客はお断りという骨太の寿司屋が掲載されているのも、むしろ親切だ。次号から英語版しか出さないということでどうだろう。
いや、まてよ、、、
ミシュランガイド東京の隠された意図(hidden intention)は、話題性を増せば増すほど、逆に掲載されないもっと多くのプレミアムサービスが守られるということなのか?!
買い手の欲求とこのガイドの機能を考えるに、それはアブラハム・マズローの欲求段階説の3段階目あるいは4段階目に対する期待を含んだものだろう。その源泉は主に話題性にあって、それらしい専門家の観点(スコープ)を垣間見れる期待、そして「プロの視点」を「マスの話題」に持ってこれる期待だ。自分にすでにオピニオンや情報源が十分あるかどうかは関係ない。
極論すれば、何件も本屋をまわってミシュランガイドを買う心理的欲求と、クリスピークリームドーナツを2時間かけて並んで買う心理的欲求は同じだ。
ここで問題は、提供者の違いだ。ミシュランガイドは実際の提供者ではなく、ポインターの一覧だというところで、それがもたらすサービス業界そのものへの影響がある。クリスピークリームドーナツは薄利多売式のマス向けサービスを前提としているが、ミシュランガイドが示すプレミアムなサービスはそうではない。ガイドに掲載されてしまった店すなわち、専門家が認めた、”チェケラ”なサービスが掲載されており、それに導かれて大衆が電話をかけ、押し寄せていく。
プレミアムなサービスを提供する店というのは、プレミアムであるゆえに、対象はきわめて限定的なのだ。客が店を選んでいるのではない。店が客を選んでいるのだから。
だから、掲載のみならず調査さえ拒否した店も多いと聞くのは驚くに値しない。ミシュランガイドに掲載された「優秀」な店は、これまでの「優秀」な客を失いかねない。掲載される店に、果敢にもあえて拡散性の高い人たちの評価を受ける狙いがあるとしても、評価の集約方法がないためにそれは機能しない。
リスクのほうが大きい場合、ガイドによってマスが殺到するのをいやがる店は、かようなマス・アピールにつながる活動を一層拒絶するようになる。そのような店は、マス・マーケティング以外の方法で粛々とぴったりの客を得続けられる。だから、「本当にプレミアムな店はミシュランガイドには載らない」という流れだ。皮肉なことに、この新しいミシュランガイドの出現が、ガイドそのもの存在を明確に脅かす流れを加速させることになりはしまいか?
これぞ、「イノベーションのジレンマ」ならぬ「ミシュランガイドのジレンマ」だ。
タイヤも大して擦り減らない、駐車場も潤沢にない、この狭い東京に限定したミシュランガイドは矛盾を抱えてスタートだ。
どうするんだろう?
ガイドそのものの評価を日本で永続的に維持すべく、これまで☆を受け入れた店に☆を増減して提供し続けるとか、「発掘力」で戦って新たな話題づくりに奔走するとかはそれなりにウケルとしても、それではサービス業者は劇場の見世物にされているだけ。それでもって、「ミシュランガイドすげー」ってマスマーケティングをやるなんて笑えない話だ。
わかりやすい手立てのひとつはとても単純で、はっきり言えば、もともと特定顧客向けに限定して発行された歴史のあるミシュランガイドは、やはり大衆の関心を引かないところでこそ価値を維持しやすいのだ。
外国人旅行者に不親切な現在の日本の環境では、英語版ペーパーバックが出版される意義は日本語版のそれとは大きく異なっていると思われる。日本語を話せない客はお断りという骨太の寿司屋が掲載されているのも、むしろ親切だ。次号から英語版しか出さないということでどうだろう。
いや、まてよ、、、
ミシュランガイド東京の隠された意図(hidden intention)は、話題性を増せば増すほど、逆に掲載されないもっと多くのプレミアムサービスが守られるということなのか?!
17 November, 2007
みんなの笑顔は案外楽しい/Fighter on Rails
紅白の司会に抜擢された笑福亭鶴瓶師匠曰く
「私よりね、もっと年上の先輩方が喜んでくれましたよ。よかったなぁ、って。」
事象の価値判断というのは相対的なものだ。面白いのは、成果を出した人でさえ、直接その成果の価値を理解するのが難しいことがあることだ。そこで、「客観」とは良く言ったもので、オーディエンスがバリュードライバーになるわけだ。その役割たるや計り知れない。
本人の価値判断が甘いのはなぜだろう。紅白司会者の大抜擢であれ、ソフトウェア開発成果であれ、事業業績であれ、とにかくなにがしかを形にしたとき、まさに当事者であるゆえに、本人はいわばゴールラインで息切れしてぜえぜえいってて、疲れてるわけ。
しかし、その状態の価値については、客観判断のほうが明確。それゆえに本人にしてみれば、自分にはあまり実感がなく、むしろ周りのほうが喜んでくれているように見えるんだなあ。
みんなの笑顔は案外楽しい。
一方、喜んでくれる人たちは応援こそすれ、自分で価値を産み出したわけではない。実のところはそれぞれの思惑にしたがって喜んでおり、温度もさまざま。
それでも、両方が合わさると、つまりポジティブフィードバックが本人に伝わるとはじめて価値が見えやすくなる。客観情報はまとまって集合知として理解すると強いフィードバックになる。「こんなに」「周りが」喜んでくれるんなら、やってよかった、また次も行っちゃうか、とモティベートされる。
そうだからと言って、当事者のモチベーションが常に外部にあるわけではないよね。誰か他の人のためにやっているというのとは、またちょっとニュアンスが違うよね。思うに、それは喜ぶ顔を見たい自分のためだろう。価値が形になって見えやすくなるプロセスがたまらないわけだ。
そうか、それこそがfighter on railsか。
そうしてまた、群衆として叡智を創出してしまうのか。
「私よりね、もっと年上の先輩方が喜んでくれましたよ。よかったなぁ、って。」
事象の価値判断というのは相対的なものだ。面白いのは、成果を出した人でさえ、直接その成果の価値を理解するのが難しいことがあることだ。そこで、「客観」とは良く言ったもので、オーディエンスがバリュードライバーになるわけだ。その役割たるや計り知れない。
本人の価値判断が甘いのはなぜだろう。紅白司会者の大抜擢であれ、ソフトウェア開発成果であれ、事業業績であれ、とにかくなにがしかを形にしたとき、まさに当事者であるゆえに、本人はいわばゴールラインで息切れしてぜえぜえいってて、疲れてるわけ。
しかし、その状態の価値については、客観判断のほうが明確。それゆえに本人にしてみれば、自分にはあまり実感がなく、むしろ周りのほうが喜んでくれているように見えるんだなあ。
みんなの笑顔は案外楽しい。
一方、喜んでくれる人たちは応援こそすれ、自分で価値を産み出したわけではない。実のところはそれぞれの思惑にしたがって喜んでおり、温度もさまざま。
それでも、両方が合わさると、つまりポジティブフィードバックが本人に伝わるとはじめて価値が見えやすくなる。客観情報はまとまって集合知として理解すると強いフィードバックになる。「こんなに」「周りが」喜んでくれるんなら、やってよかった、また次も行っちゃうか、とモティベートされる。
そうだからと言って、当事者のモチベーションが常に外部にあるわけではないよね。誰か他の人のためにやっているというのとは、またちょっとニュアンスが違うよね。思うに、それは喜ぶ顔を見たい自分のためだろう。価値が形になって見えやすくなるプロセスがたまらないわけだ。
そうか、それこそがfighter on railsか。
そうしてまた、群衆として叡智を創出してしまうのか。
03 November, 2007
WOCS2007 feedback
まー、急な展開でしたね。
9月24日にtwitterで「サミットやりたい」と言い出し、コミュ含め、いろんな人が急激に巻き込まれてくださった「群衆の叡智サミット2007」、無事に終わりました。
早速ITProで報道してくださっています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071102/286251/
来場者、パネラーの皆さん、セッションの内容や、そこから得た気づきみたいなものがあれば、そういうフィードバックはぜひみなさまの日記やブログでお気づかないなく忌憚のないやつをどうぞ。一つ一つが個の知恵による判断であり、その全体を俯瞰すると、それは見る人にとって相対的な価値のある集合知ですから。
すでに書いてくださっているみなさまありがとうございます。
私も、新しい気づき、新しい意見がたくさん生まれましたのでそれは追って書きます。
当日、セッションの満足度アンケートはとりませんでした。聴衆が全体としてどう感じたかはライブなんですからステージ上にいたらわかります。公開討論会という枠組みは、魂のある主体が良いスタイルという枠組みをつくり、そこで個性の、意見の、感情の衝突が何かを起こし独特のfeelが醸成される。それをfeelして共鳴する。ほら、feedbackってギターの共鳴の話でしょ?(w
そう、たとえば、あれは壮大な(?)パネラーの「放牧」。羊が、牛がかわいかったかどうかアンケートをとる動物園はないでしょう。あの羊はおとなしかった、とか、暴走してて怖かった、とかそういうことは個人個人が思うことであって、それは自由です。
あるいは、たとえば、ソリストばっかり集めたライブジャムセッションだって話。ソリスト同士だからうまくいかないか?いやいや、外部性が高いですから。おとなしいソリストもいれば、ロングソロを決めるソリストもいる。1曲90分が短く感じられるのはそれだけバリエーションが豊富だということでしょう。

よーするに、評価はどうやったってオープンになる。もう、群衆の叡智サミットがどうだったか、なんてことは、いろんなブログにたくさん書いてある。全体的に長文なのは、あーもう!ってフラストレーションが長文を生んだのかもしれない。すでに、ものづくりをはじめちゃった人を何人も聞いています。

とすると、来場者まで巻き込んで壮大な放牧作業をライブでやっちゃったことになります。バランス、シナリオ、妥当性、その手のものは期待や問題意識との相対価値ですよね。放牧のための広めの柵はあっても、その中の芝生の位置やポジションなど「こうあるべき論」で構成されていては負けです。
だから、うまい・へたなんて評価は私にはナンセンスなんですが、プラスを目指すためのご意見は共鳴としてプラスに使いますのでありがたく頂戴します。だってもっと面白くしたいからね;-p
ともあれ、パネラーも聴衆も、個々の外部性と問題意識の高さ、利害関係の低さ、そして発言の自由さというパラメータのどれもがとてもいい感じだった。そうそう、珠玉のパネラーは私が呼んだというより、集まったんです。しかも手弁当。各々、とってもコストがかかっているはずです。プライスレスな価値だと思います。

リアルな公開討論会の価値の源泉というものがあるとすれば、それは、意外性であり、共鳴であり、ときに共感であり、熱さが直に感じられることでしょうね。脱線、暴走、拡散、そしてどこかでコンセンサスというブレークスルーポイントが決まる。こういうライブ感にあるんじゃないでしょうか。これだからやめられない。
閑話休題。やっと本題です。
あえて「放牧」でも「ジャムセッション」でもない部分があるとすると、それはバックエンドの運営です。
運営のほうはめちゃくちゃ仕込んでくれました。弊社の天才CFOの吉田のおかげ、もともとこういうことは慣れていない総務部門のおかげ、そしてデザイナーからプログラマーまで全員総出でやりました。「codeなにがし」のトッププログラマは、当日はコーヒー担当。まさに「coffee server」で、「okdtさん、クライアントアクセス数にはまだ余裕があります」なんて感じでしたね(笑
Linuxコミュニティで古い付き合いのまちのさんも、あかねさんも手伝ってくれた。司会の船橋さんも、集計システムの岡元さんもサイコウの演出でした。みんなそれぞれプロなのに、つい「面白そう」って言っちゃったばかりに手伝わされて。
数々の人が母体企業を動かしてたくさん好意的な協力をしてくださった。いや、一緒にいいものにしよう!という気合でコミットしてくださった。バジェット面でも、運営の下支えという面でも、今後の展開を考えても、テックスタイルだけでやっちゃいけないイベントでした。気持ちよく協賛・後援に乗ってくださった企業・団体、メディアには特に感謝を申し上げたい。
あの「場」を支えるメンバーは大変だったと聞いています。もともと私は舞台裏仕事の経験は少なくないので、リアルにわかります。でも、そこでなんとかできるには、そうする価値があったと思えたから最後まで笑顔でがんばってくれたんだと思うんです。ライブ会場から漏れ聞こえるアツイ「音」に動かされて、不都合な状況の変化への対応を笑顔で走り回ってやってくれた。
次はもっと違うことをやることになりそうだけど、来春にはまたやろうって言ったとき、うれしそうな顔をしてくれたスタッフに、開催のための告知から後片付けまで骨折ってくださった協賛・後援の裏にいらっしゃる皆様に心から感謝申し上げたい。
ほんとうに、ありがとうございました。
9月24日にtwitterで「サミットやりたい」と言い出し、コミュ含め、いろんな人が急激に巻き込まれてくださった「群衆の叡智サミット2007」、無事に終わりました。
早速ITProで報道してくださっています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071102/286251/
来場者、パネラーの皆さん、セッションの内容や、そこから得た気づきみたいなものがあれば、そういうフィードバックはぜひみなさまの日記やブログでお気づかないなく忌憚のないやつをどうぞ。一つ一つが個の知恵による判断であり、その全体を俯瞰すると、それは見る人にとって相対的な価値のある集合知ですから。
すでに書いてくださっているみなさまありがとうございます。
過去30日間に書かれた、群衆の叡智サミットを含む日本語のブログ記事
私も、新しい気づき、新しい意見がたくさん生まれましたのでそれは追って書きます。
当日、セッションの満足度アンケートはとりませんでした。聴衆が全体としてどう感じたかはライブなんですからステージ上にいたらわかります。公開討論会という枠組みは、魂のある主体が良いスタイルという枠組みをつくり、そこで個性の、意見の、感情の衝突が何かを起こし独特のfeelが醸成される。それをfeelして共鳴する。ほら、feedbackってギターの共鳴の話でしょ?(w
そう、たとえば、あれは壮大な(?)パネラーの「放牧」。羊が、牛がかわいかったかどうかアンケートをとる動物園はないでしょう。あの羊はおとなしかった、とか、暴走してて怖かった、とかそういうことは個人個人が思うことであって、それは自由です。
あるいは、たとえば、ソリストばっかり集めたライブジャムセッションだって話。ソリスト同士だからうまくいかないか?いやいや、外部性が高いですから。おとなしいソリストもいれば、ロングソロを決めるソリストもいる。1曲90分が短く感じられるのはそれだけバリエーションが豊富だということでしょう。
よーするに、評価はどうやったってオープンになる。もう、群衆の叡智サミットがどうだったか、なんてことは、いろんなブログにたくさん書いてある。全体的に長文なのは、あーもう!ってフラストレーションが長文を生んだのかもしれない。すでに、ものづくりをはじめちゃった人を何人も聞いています。
とすると、来場者まで巻き込んで壮大な放牧作業をライブでやっちゃったことになります。バランス、シナリオ、妥当性、その手のものは期待や問題意識との相対価値ですよね。放牧のための広めの柵はあっても、その中の芝生の位置やポジションなど「こうあるべき論」で構成されていては負けです。
だから、うまい・へたなんて評価は私にはナンセンスなんですが、プラスを目指すためのご意見は共鳴としてプラスに使いますのでありがたく頂戴します。だってもっと面白くしたいからね;-p
ともあれ、パネラーも聴衆も、個々の外部性と問題意識の高さ、利害関係の低さ、そして発言の自由さというパラメータのどれもがとてもいい感じだった。そうそう、珠玉のパネラーは私が呼んだというより、集まったんです。しかも手弁当。各々、とってもコストがかかっているはずです。プライスレスな価値だと思います。
リアルな公開討論会の価値の源泉というものがあるとすれば、それは、意外性であり、共鳴であり、ときに共感であり、熱さが直に感じられることでしょうね。脱線、暴走、拡散、そしてどこかでコンセンサスというブレークスルーポイントが決まる。こういうライブ感にあるんじゃないでしょうか。これだからやめられない。
閑話休題。やっと本題です。
あえて「放牧」でも「ジャムセッション」でもない部分があるとすると、それはバックエンドの運営です。
運営のほうはめちゃくちゃ仕込んでくれました。弊社の天才CFOの吉田のおかげ、もともとこういうことは慣れていない総務部門のおかげ、そしてデザイナーからプログラマーまで全員総出でやりました。「codeなにがし」のトッププログラマは、当日はコーヒー担当。まさに「coffee server」で、「okdtさん、クライアントアクセス数にはまだ余裕があります」なんて感じでしたね(笑
Linuxコミュニティで古い付き合いのまちのさんも、あかねさんも手伝ってくれた。司会の船橋さんも、集計システムの岡元さんもサイコウの演出でした。みんなそれぞれプロなのに、つい「面白そう」って言っちゃったばかりに手伝わされて。
数々の人が母体企業を動かしてたくさん好意的な協力をしてくださった。いや、一緒にいいものにしよう!という気合でコミットしてくださった。バジェット面でも、運営の下支えという面でも、今後の展開を考えても、テックスタイルだけでやっちゃいけないイベントでした。気持ちよく協賛・後援に乗ってくださった企業・団体、メディアには特に感謝を申し上げたい。
あの「場」を支えるメンバーは大変だったと聞いています。もともと私は舞台裏仕事の経験は少なくないので、リアルにわかります。でも、そこでなんとかできるには、そうする価値があったと思えたから最後まで笑顔でがんばってくれたんだと思うんです。ライブ会場から漏れ聞こえるアツイ「音」に動かされて、不都合な状況の変化への対応を笑顔で走り回ってやってくれた。
次はもっと違うことをやることになりそうだけど、来春にはまたやろうって言ったとき、うれしそうな顔をしてくれたスタッフに、開催のための告知から後片付けまで骨折ってくださった協賛・後援の裏にいらっしゃる皆様に心から感謝申し上げたい。
ほんとうに、ありがとうございました。
28 October, 2007
クラウドソーシング(crowdsourcing)はどうしたものか
アウトソーシングならぬ、クラウドソーシングの話。
Wikipedia、「Crowdsourcing」より
http://en.wikipedia.org/wiki/Crowdsourcing
USにはCrowdsourcing企業が着々と増えている。
不特定の群衆による、分散された知見や、あるいは労働力によって何がしかの成果を目指すものなのだけど、Crowdsourcingのポイントは主に企業が主体になり、いいだしっぺとファシリテーションを受け持つということだ。多くの解説に「安く済ませる」という言葉が散見されるが、それよりも群衆の持つポテンシャルを企業が利用するというところに着目することが重要で、インセンティブを定義しなければならないし、それは有形であれ無形であれ協力者の納得のいくものでなければならない。
観察者の観点では、Wisdom of Crowdsにはいくつかの理解すべきコンセプトがある。
1.大集団をひとつの「個」に見立てて、なにかのアクションに対する行動や変化を観察することにより活用を図るコンセプト(視覚に着目)
2.大部分の人たちにはスルーされるだろうが、中にいるはずの関心の高い人の個別の"協力"を、できればたくさん引き出そうとするコンセプト(手足に着目)
3.大多数の人たちの自発的に出される意見を集約し、それにより新たなリスクやポテンシャルを探ろうというコンセプト(口に着目)
相互に必ずしも排他的なものではなく、あくまでコンセプトと表現したのだが、成果の演出において重心がどちらにあるのかはそれぞれのサービスを見れば考察しやすい。
1.はソーシャルフィルター(social filter)に使われることが多く、それらはdel.icio.usやはてなブックマークなどのソーシャルブックマークなど、いわゆる群衆による分類すなわちフォークソノミー(folksonomy)として出現している。RSSリーダーでの登録者数にもいくらか観察できるかもしれない。いずれにしてもニッチなテーマに至るまでその動向が見えるため、単なる人気投票的な「ランキング」よりも興味深い結果を出している。
2.はLinuxをはじめとするオープンソース、Wikipedia、またFlickrのような画像アップロードサイトも見られる現象で、いずれも関心のある人同士の積極的な集まりによる協業である。ピアプロダクション(peer production)と言われる。これはルールを決めるところがキモで、それさえコンセンサスがとれれば比較的ファシリテーションしやすい。
ただし、個別の成果の良し悪しが個々のユーザにゆだねられ、それを是正させる働きをするときに見られる機能は、それはsocial filterともいえる。オープンソースにせよ、ウィキペディアにせよ、それらは知見の高い個人による「目」の集積としての機能をアテにしている。
3.は、消費者によるメディア、CGMといわれる。主にブログだ。これは端的に言って、自分の欲求とツールの機能がうまく出会うとブレイクしていくものであり、主に、誰かにファシリテーションされて書くものというよりは、おそらくは特定の人、あるいは仲間を想定して発信される目的で自発的に行われている感覚だ。
ここで、それぞれのコンセプトと、日本人の特性を考えたとき、日本社会の特異性をどうやって活かせるだろうか。
はてなブックマークは技術者にウケすぎていて「ネットイナゴ」と揶揄されるにしても、依然、動きは活発だ。del.icio.usなんてのは英語のサイトなのに、ブックマークには日本語が散見される。価格コム、じゃらんなどのクチコミもそう。評価好きな日本人にはsocial filter機能はもってこいなのかな、と思われる。
ただ、流行っているものが売れるのが現在の日本の市場であり、social fiterを演出している側とそれに乗らされている側の格差や、その影響度は過度に大きい気がする。つまり、うまく火さえつけば瞬く間に群衆は自分の意見としてというよりも、群衆の意見に相乗りする形でノリノリになってしまう。
次に、peer productionはどうだろうか。ウィキペディアは日本語が存在するし、良くも悪くもアクティブではあるようだ。オープンソースは・・・。日本人の中には海外のプロジェクトに参画して何かを作り上げるのに大きな働きをしている人は存在する。しかし、日本人のコミュニティでは贔屓目に言っても元気なほうではない。仲間社会、既得権益社会で構成される日本人の特徴がこの分野での成果に大きく出ているようだ。
ただし、人が困っているときの動きは秀逸だ。オープンソース・コミュニティについて言えば日本はユーザ会ばかりだが、その多くは初心者の質問を扱っている。Q&AサイトのOKwaveや、プログラマのためのcodeなにがしでも、質問されるととても早く答えちゃうのだ。
仲間うちのネットワーク効果や、互助関係のつながりがめちゃくちゃ大きく作用するわけだ。
では、ひとりひとりの発想や独創性は発揮されないのか?そういうのは日本人の不得意とするところではないか、と言いたいところだ。しかし、世界中のブログでもっとも多く使われている言語は日本語だそうだ。
発信はキライじゃないけどツール次第。もののカラクチ評価はとても好き。でも、みんなが好きなものは私も好き。一時間待ってもクリスピー・クリーム・ドーナツは買いたいし、なんと言われても中国野菜は食べない。でも、狂牛病騒ぎで一度は廃絶した和牛はおいしい。亀田はおもしろかったり、ひどいやつだったり、かわいそうなやつ。電通がどんだけSecond Lifeを宣伝しても、「セカンドライフ」とは老後ののんびりした暮らしのことであり、それ以上の魅力は感じられない。
・・・悩ましい。
本日の仮説。
社会的なつながりに関する欲求(マズローでいうところの三段階)がとても強い日本人は、群衆の叡智として日本人だけをグルーピングした場合、その属性はあまり拡散しにくいし、大衆の意見を尊重することによって自分を守る。つまり、マーケティングデータはとりやすいが、ポテンシャルは取りにくい。
しかし、集団の中にいるニッチなスペシャリストを引っ張り出してくることにひとたび成功すれば、ゼネラリストタイプな専門家を養成して大衆に向かってメッセージを出すよりもはるかに高いポテンシャルがある。
彼らは職業的専門家だとは限らず、主婦だったり、10代の若者だったりするが、思わず火付け役に回ることがあり、その効果も計り知れない。ただし、彼らは求められれば口を開くが、自分からは積極的に口を開くとは限らない。いや、匿名の場合にはどこかしら変わった人格で饒舌になったりする。
そうすると、どこに軸足を置いたらよいのだろう。
最初のコンセプトである「social filter」で単なる動きを見せてもらうタイプのクラウドソーシングは新たな価値を生むとは限らない。せいぜいネタのシェアにより、アクセスランキングを加速させているだけになる。
むしろ、その中にいる個人に潜在している新たな気づきを発掘することに取り組む必要がある。これは欧米社会では大衆迎合を跳ね返す文化のため、とても簡単なことに見えるのだが、日本では同じ方法ではとても難しい。
アイデアを提供しやすいわかりやすいツールと、それを出してくれるインセンティブを明確にすること、そうする仲間をいかにして作り上げるか。それには単に欧米からコピペしたようなツール、WEBサイトではだめだ。そこから日本人ならではのファシリテーションを試行する必要がある。
「日本におけるクラウドソーシング」は、脳みそに汗をかかなきゃいけないトピックだ。
群衆の叡智サミット2007まで、あとわずか。
Wikipedia、「Crowdsourcing」より
http://en.wikipedia.org/wiki/Crowdsourcing
Crowdsourcing is a neologism for the act of taking a job traditionally performed by an employee or contractor, and outsourcing it to an undefined, generally large group of people, in the form of an open call. For example, the public may be invited to develop a new technology, carry out a design task, refine an algorithm or help capture, systematize or analyze large amounts of data.
USにはCrowdsourcing企業が着々と増えている。
不特定の群衆による、分散された知見や、あるいは労働力によって何がしかの成果を目指すものなのだけど、Crowdsourcingのポイントは主に企業が主体になり、いいだしっぺとファシリテーションを受け持つということだ。多くの解説に「安く済ませる」という言葉が散見されるが、それよりも群衆の持つポテンシャルを企業が利用するというところに着目することが重要で、インセンティブを定義しなければならないし、それは有形であれ無形であれ協力者の納得のいくものでなければならない。
観察者の観点では、Wisdom of Crowdsにはいくつかの理解すべきコンセプトがある。
1.大集団をひとつの「個」に見立てて、なにかのアクションに対する行動や変化を観察することにより活用を図るコンセプト(視覚に着目)
2.大部分の人たちにはスルーされるだろうが、中にいるはずの関心の高い人の個別の"協力"を、できればたくさん引き出そうとするコンセプト(手足に着目)
3.大多数の人たちの自発的に出される意見を集約し、それにより新たなリスクやポテンシャルを探ろうというコンセプト(口に着目)
相互に必ずしも排他的なものではなく、あくまでコンセプトと表現したのだが、成果の演出において重心がどちらにあるのかはそれぞれのサービスを見れば考察しやすい。
1.はソーシャルフィルター(social filter)に使われることが多く、それらはdel.icio.usやはてなブックマークなどのソーシャルブックマークなど、いわゆる群衆による分類すなわちフォークソノミー(folksonomy)として出現している。RSSリーダーでの登録者数にもいくらか観察できるかもしれない。いずれにしてもニッチなテーマに至るまでその動向が見えるため、単なる人気投票的な「ランキング」よりも興味深い結果を出している。
2.はLinuxをはじめとするオープンソース、Wikipedia、またFlickrのような画像アップロードサイトも見られる現象で、いずれも関心のある人同士の積極的な集まりによる協業である。ピアプロダクション(peer production)と言われる。これはルールを決めるところがキモで、それさえコンセンサスがとれれば比較的ファシリテーションしやすい。
ただし、個別の成果の良し悪しが個々のユーザにゆだねられ、それを是正させる働きをするときに見られる機能は、それはsocial filterともいえる。オープンソースにせよ、ウィキペディアにせよ、それらは知見の高い個人による「目」の集積としての機能をアテにしている。
3.は、消費者によるメディア、CGMといわれる。主にブログだ。これは端的に言って、自分の欲求とツールの機能がうまく出会うとブレイクしていくものであり、主に、誰かにファシリテーションされて書くものというよりは、おそらくは特定の人、あるいは仲間を想定して発信される目的で自発的に行われている感覚だ。
ここで、それぞれのコンセプトと、日本人の特性を考えたとき、日本社会の特異性をどうやって活かせるだろうか。
はてなブックマークは技術者にウケすぎていて「ネットイナゴ」と揶揄されるにしても、依然、動きは活発だ。del.icio.usなんてのは英語のサイトなのに、ブックマークには日本語が散見される。価格コム、じゃらんなどのクチコミもそう。評価好きな日本人にはsocial filter機能はもってこいなのかな、と思われる。
ただ、流行っているものが売れるのが現在の日本の市場であり、social fiterを演出している側とそれに乗らされている側の格差や、その影響度は過度に大きい気がする。つまり、うまく火さえつけば瞬く間に群衆は自分の意見としてというよりも、群衆の意見に相乗りする形でノリノリになってしまう。
次に、peer productionはどうだろうか。ウィキペディアは日本語が存在するし、良くも悪くもアクティブではあるようだ。オープンソースは・・・。日本人の中には海外のプロジェクトに参画して何かを作り上げるのに大きな働きをしている人は存在する。しかし、日本人のコミュニティでは贔屓目に言っても元気なほうではない。仲間社会、既得権益社会で構成される日本人の特徴がこの分野での成果に大きく出ているようだ。
ただし、人が困っているときの動きは秀逸だ。オープンソース・コミュニティについて言えば日本はユーザ会ばかりだが、その多くは初心者の質問を扱っている。Q&AサイトのOKwaveや、プログラマのためのcodeなにがしでも、質問されるととても早く答えちゃうのだ。
仲間うちのネットワーク効果や、互助関係のつながりがめちゃくちゃ大きく作用するわけだ。
では、ひとりひとりの発想や独創性は発揮されないのか?そういうのは日本人の不得意とするところではないか、と言いたいところだ。しかし、世界中のブログでもっとも多く使われている言語は日本語だそうだ。
発信はキライじゃないけどツール次第。もののカラクチ評価はとても好き。でも、みんなが好きなものは私も好き。一時間待ってもクリスピー・クリーム・ドーナツは買いたいし、なんと言われても中国野菜は食べない。でも、狂牛病騒ぎで一度は廃絶した和牛はおいしい。亀田はおもしろかったり、ひどいやつだったり、かわいそうなやつ。電通がどんだけSecond Lifeを宣伝しても、「セカンドライフ」とは老後ののんびりした暮らしのことであり、それ以上の魅力は感じられない。
・・・悩ましい。
本日の仮説。
社会的なつながりに関する欲求(マズローでいうところの三段階)がとても強い日本人は、群衆の叡智として日本人だけをグルーピングした場合、その属性はあまり拡散しにくいし、大衆の意見を尊重することによって自分を守る。つまり、マーケティングデータはとりやすいが、ポテンシャルは取りにくい。
しかし、集団の中にいるニッチなスペシャリストを引っ張り出してくることにひとたび成功すれば、ゼネラリストタイプな専門家を養成して大衆に向かってメッセージを出すよりもはるかに高いポテンシャルがある。
彼らは職業的専門家だとは限らず、主婦だったり、10代の若者だったりするが、思わず火付け役に回ることがあり、その効果も計り知れない。ただし、彼らは求められれば口を開くが、自分からは積極的に口を開くとは限らない。いや、匿名の場合にはどこかしら変わった人格で饒舌になったりする。
そうすると、どこに軸足を置いたらよいのだろう。
最初のコンセプトである「social filter」で単なる動きを見せてもらうタイプのクラウドソーシングは新たな価値を生むとは限らない。せいぜいネタのシェアにより、アクセスランキングを加速させているだけになる。
むしろ、その中にいる個人に潜在している新たな気づきを発掘することに取り組む必要がある。これは欧米社会では大衆迎合を跳ね返す文化のため、とても簡単なことに見えるのだが、日本では同じ方法ではとても難しい。
アイデアを提供しやすいわかりやすいツールと、それを出してくれるインセンティブを明確にすること、そうする仲間をいかにして作り上げるか。それには単に欧米からコピペしたようなツール、WEBサイトではだめだ。そこから日本人ならではのファシリテーションを試行する必要がある。
「日本におけるクラウドソーシング」は、脳みそに汗をかかなきゃいけないトピックだ。
群衆の叡智サミット2007まで、あとわずか。
16 October, 2007
11月1日、情報と技術の「新しい流れ」が見える一日
株式会社テックスタイルは、11月1日木曜日に東京丸ビルホールにて「群衆の叡智サミット 2007」(Wisdom of Crowds Summit)を開催いたします。
WEB開発にかかわる技術者、またマーケティング戦略・ブランド戦略担当者、大学・研究機関の研究者、および企業経営者の皆様を対象としています。
→ http://techstyle.jp/wocs/
2007年から始まる10年の情報経済は「群衆の叡智」によって大きく変革するといわれています。ジェームス・スロウィッキー著「みんなの意見は案外正しい(原題:Wisdom Of Crowds)」に著されている数々の興味深い事実は、一部の「権威」や「専門家」による品質維持の枠組みを、「群衆の叡智」が上回ることを示しました。
しかし、それはどれほど新たな情報パラダイムをもたらすのでしょうか。いや、すでにもたらし始めているのでしょうか。消費者、社員、コミュニティの意見を集約して、正しい意思決定に活用できるほどの精度を期待できるのでしょうか。群衆の意見を「叡智」に変える「目」とはいったいどのようなものでしょうか。
このような数々の疑問を受け、私たちは、数々の企業・団体様のご支援のもと、来る11月1日(木)、WEB開発にかかわる技術者、マーケティング・ブランド担当者、大学・研究機関の研究者、および企業経営者の皆様を対象としたシンポジウム『群衆の叡智サミット2007』を開催し、公開討論会の形をとることといたしました。
セッションは3つあり、WEBの世界から見られるコンセプト、オープンソースをはじめとするソフトウェアに関する問題、そして最後には予測市場(Prediction Market)の話にまで切り込みます。この話題の論客として、珠玉のパネラー陣が集まりました。どうなることやら、わくわくしています。
座席数には限りがありますが、お誘いあわせの上、ふるってご参加ください。
→ http://techstyle.jp/wocs/
06 October, 2007
「真善美」を追う本質欲求の時代の企業評価?
HRIの稲増さんから教えていただいたことの抜粋。
この流れは新鮮な視点です。
2002年に創業した株式会社テックスタイルは、情報経済の観点で群集の叡智の「目」を研究開発し、その成果を顧客へのIT効果改善、事業推進上の意思決定に適用していくというビジネスを模索しています。
技術志向としては、オープンスタンダード、オープンソース、情報セキュリティへの精通を道具としての強みとしていますが、しかし、それだけで完結しないということをいろんな成功と失敗から学ばせていただいてきました。
そこで、はたして本質欲求の観点で「良い企業とは?」との問われると、なんて答えるんだろう?
そうそう、お恥ずかしながら、共通認識を作る第一歩として、テックスタイル・グループの「コード」を永遠のβ版として公開しています。(「テックスタイル・グループ・コード」)これが不思議なことに、社外の反響が少なくないんですよ。
そこで、今日の私の答えは、良い企業とは「競争事業を行う組織としてのミッションが、社会の健全な進歩と協調していること」。
で、次にくるべき質問、「では、その評価基準は何が適正か?」これはどうだろう。それぞれの状況なり、進歩なりの何を見ればレベル感をつかめるのか、、、これはさらに難しい。
それに、どの視点からの指標を見たらいいんでしょうね。
顧客から、株主から、社内から、それぞれステイクホルダーですから、重要ではないとは言いませんが、あくまで主観的かつ相対的な評価軸です。とすると、個別企業にとっての優先順位によるか。
その点、ITインフラの評価基準は簡単なんですよねー。アクセス数などの利用率、コンバージョンレート、MTBFやMTBRなどのSLA遵守率、DR対応のパフォーマンスなど。これらは定量値ですから分析も簡単。
しかし、それだけに主眼を置いては、もはや本質欲求の時代では「効果」として価値が確立しにくい。事業の成績にあまり出てこない、いわば「副教科」の成績はどうなのよ、という話につながります。
セキュリティにせよ、オープンソースにせよ、はたまたマーケティング戦略立案にせよ、利益・利害を超えて、「なぜそうするのか」という視点がとても大切だと思いました。
企業活動あるいはその成果が、あえて、事業以外のフィールドでどのようにシェアされているのか、という視点があるのかな、なんて考えています。
ブレストしたいので、なんかトリガーになるようなヒントください(^^;
okdt@もりもり模索中
「差別化、物欲を満たされたあと、真善美(しんぜんび)、すなわち人と人とのつながり、感謝、心の充実などを求める本質欲求の時代へとの動きがある。それは企業の評価への影響しており、「国語算数理科社会」を評価するBSCの視点に加え、「音楽英語」、すなわち価値観や社会とのつながり力、CSRが重要視されてきている。それがWeb2.0のようなオープンリソース(open resource)の流れにもつながる」
この流れは新鮮な視点です。
2002年に創業した株式会社テックスタイルは、情報経済の観点で群集の叡智の「目」を研究開発し、その成果を顧客へのIT効果改善、事業推進上の意思決定に適用していくというビジネスを模索しています。
技術志向としては、オープンスタンダード、オープンソース、情報セキュリティへの精通を道具としての強みとしていますが、しかし、それだけで完結しないということをいろんな成功と失敗から学ばせていただいてきました。
そこで、はたして本質欲求の観点で「良い企業とは?」との問われると、なんて答えるんだろう?
そうそう、お恥ずかしながら、共通認識を作る第一歩として、テックスタイル・グループの「コード」を永遠のβ版として公開しています。(「テックスタイル・グループ・コード」)これが不思議なことに、社外の反響が少なくないんですよ。
そこで、今日の私の答えは、良い企業とは「競争事業を行う組織としてのミッションが、社会の健全な進歩と協調していること」。
で、次にくるべき質問、「では、その評価基準は何が適正か?」これはどうだろう。それぞれの状況なり、進歩なりの何を見ればレベル感をつかめるのか、、、これはさらに難しい。
それに、どの視点からの指標を見たらいいんでしょうね。
顧客から、株主から、社内から、それぞれステイクホルダーですから、重要ではないとは言いませんが、あくまで主観的かつ相対的な評価軸です。とすると、個別企業にとっての優先順位によるか。
その点、ITインフラの評価基準は簡単なんですよねー。アクセス数などの利用率、コンバージョンレート、MTBFやMTBRなどのSLA遵守率、DR対応のパフォーマンスなど。これらは定量値ですから分析も簡単。
しかし、それだけに主眼を置いては、もはや本質欲求の時代では「効果」として価値が確立しにくい。事業の成績にあまり出てこない、いわば「副教科」の成績はどうなのよ、という話につながります。
セキュリティにせよ、オープンソースにせよ、はたまたマーケティング戦略立案にせよ、利益・利害を超えて、「なぜそうするのか」という視点がとても大切だと思いました。
企業活動あるいはその成果が、あえて、事業以外のフィールドでどのようにシェアされているのか、という視点があるのかな、なんて考えています。
ブレストしたいので、なんかトリガーになるようなヒントください(^^;
okdt@もりもり模索中
16 September, 2007
NexTalk「OSSとイノベーション」掲載、しかし・・・。
9月10日、UNIADEXのサイトNexTalkにて、Feature Story:U&U BITS 2007 パネルディスカッション - オープンソースによるビジネスイノベーション インパクトのある打ち手を探るが公開されました。
この記事は、本年6月7日に開催されたイベントの要旨の紹介記事です。
吉岡弘隆さん、宇佐美茂男さん、中尾貴光さん、松隈基至さん(あえて実名列挙)なんてアツイ皆さんとのしゃべり倒しのプログラムが90分。事例の話もわんさとあったんですけどね、ざっと、まとめ記事になるとロジック以外はそぎ落とされちゃうのは仕方ないかな・・・。
こういうライブは本番でサプライズが多いです。是非ご来場ください。
松隈さんはじめ、UNIADEXの皆さま、毎度毎度、勇気ある機会の提供、ありがとうございます。m(_ _)m
- o - o - o - o - o - o - o -
蛇足編:
しかし・・・
でも、写真が・・・
スマートじゃない・・・(当社比) (T T)
レコーディングダイエットの名著「いつまでもデブと思うなよ」の著者、岡田斗司夫さんのブログに掲載されたやせる前画像に激似かも?
okdt版スタート地点の記録を突きつけられたような感じになっちゃってるじゃないかorz
するとmixiで、おごちゃん曰く:
「写真ってのは、『真実を写す』って書くんだよ。」
ぐ・・・。
「ディスってんじゃねーよメーン。(- -;)」
弱い・・・。
# でも、ここで「そんなの関係ねぇ」ではダメよねw
そういえば食欲の秋だメーン。
この記事は、本年6月7日に開催されたイベントの要旨の紹介記事です。
吉岡弘隆さん、宇佐美茂男さん、中尾貴光さん、松隈基至さん(あえて実名列挙)なんてアツイ皆さんとのしゃべり倒しのプログラムが90分。事例の話もわんさとあったんですけどね、ざっと、まとめ記事になるとロジック以外はそぎ落とされちゃうのは仕方ないかな・・・。
こういうライブは本番でサプライズが多いです。是非ご来場ください。
松隈さんはじめ、UNIADEXの皆さま、毎度毎度、勇気ある機会の提供、ありがとうございます。m(_ _)m
- o - o - o - o - o - o - o -
蛇足編:
しかし・・・
でも、写真が・・・
スマートじゃない・・・(当社比) (T T)
レコーディングダイエットの名著「いつまでもデブと思うなよ」の著者、岡田斗司夫さんのブログに掲載されたやせる前画像に激似かも?
okdt版スタート地点の記録を突きつけられたような感じになっちゃってるじゃないかorz
するとmixiで、おごちゃん曰く:
「写真ってのは、『真実を写す』って書くんだよ。」
ぐ・・・。
「ディスってんじゃねーよメーン。(- -;)」
弱い・・・。
# でも、ここで「そんなの関係ねぇ」ではダメよねw
そういえば食欲の秋だメーン。
05 September, 2007
"ISO rejects Microsoft OOXML but the battle is far from over"
9月4日は待ちに待ったISO/IECのOOXML承認に関する投票期間終了日でした。
この24時間、各国の対応についてニュースが飛び交っていました。
(英国は×、USは○、中国は×など)
タイトルは以下の検索で出てきたニュースのひとつからピックアップしたものです。
http://www.google.com/news?hl=en&ned=us&q=OOXML&btnG=Search+News
MS OOXMLがISO化第1ラウンド「落ち」というのは決定した模様です。
各国の方向性がそれぞれに見えるのは面白いですね。
いち早く、マイコミさんが中国のオピニオンをピックアップしています。
「中国の共創軟件聯盟、MicrosoftのOOXMLに関する6つの問題点を指摘」
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/09/05/013/index.html
参考までに、日本は「No with comments」だ、と、村田真さんが書いておられました。この前の記事では、その経緯も書いてあります。
http://www.xmlmaster.org/murata/xmlblog/xb070731.html
これが今後どのような展開を見せるかはわかりませんが、大事な節目だと言えます。
なお、ざっくりこれまでの時系列整理をした私用のドキュメントも作ってありますので、ご関心おありの方は個別にメールいただければ幸いです。
この24時間、各国の対応についてニュースが飛び交っていました。
(英国は×、USは○、中国は×など)
タイトルは以下の検索で出てきたニュースのひとつからピックアップしたものです。
http://www.google.com/news?hl=en&ned=us&q=OOXML&btnG=Search+News
MS OOXMLがISO化第1ラウンド「落ち」というのは決定した模様です。
各国の方向性がそれぞれに見えるのは面白いですね。
いち早く、マイコミさんが中国のオピニオンをピックアップしています。
「中国の共創軟件聯盟、MicrosoftのOOXMLに関する6つの問題点を指摘」
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/09/05/013/index.html
参考までに、日本は「No with comments」だ、と、村田真さんが書いておられました。この前の記事では、その経緯も書いてあります。
http://www.xmlmaster.org/murata/xmlblog/xb070731.html
No with commentsに決まった。
これが今後どのような展開を見せるかはわかりませんが、大事な節目だと言えます。
なお、ざっくりこれまでの時系列整理をした私用のドキュメントも作ってありますので、ご関心おありの方は個別にメールいただければ幸いです。
13 August, 2007
「車輪の再発明ロックイン」がソフトウェア業界をダメにする
ITProの「今こそ問われるプログラミング雑誌の価値」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20070801/278804/
を読んで、なにか引っかかるなあと思ったら、これだ。
私はそうは思わない。この記者は「SOAもSaaSも世の中の車輪の再発明を極端に減らすアプローチだ」と理解しているからこういうことを書くのかな。しかし、残念なお知らせだが(w)、基盤のレイヤーが据えられると、世の中はもっとものづくりをしなければならなくなる。
省庁の分離調達の狙いにアプリケーション基盤を標準化すると、よりユーザに利便性が高く、ハコモノベンダーの垂直統合ロックインを受けず、かつ、利用価値の高いアプリケーションの構築が迅速に構築可能なパラダイムを作れるかもしれない、というのがある。
日本ペイントの神原さんがガートナーのサミットで言ってたことも、まんまそんな感じ。アプリ構築側も、ハコと分けられ、相互連携性をミッションとされることで緊張感がでて良いのだ。
つまり、もっともっと、頭を使ったものづくりをしなきゃいけなくなるのだ。
仮にすでにあっても、知恵を出す余地があるなら、躊躇なく作らなければ。イノベーションはレガシーな存在価値より知恵の価値なのよ。
「車輪の再発明」って何かって話はWikipediaの解説で、往々にしてシニカルな意味だよというところも含め、これを参照していただくとして、
はてなキーワードによると、こんなことが書いてあった。
ああ、これだ・・・。まったくわかっていない。「車輪の再発明」による思考停止が、このキーワードで書かれているところが絶妙だ。
モジュールが外部とのインターフェースを持つことは機能の利便性の観点からとても重要。そのためにアップグレードないしはリメイクされることの意義を度外視してはいけない。
つまり、単機能だけを見れば、一見リファクタリングかもしれないが、インターフェースのインターオペラビリティも含めて機能と考えれば、それを単に「車輪の再発明」なんてどころではない変化が起こるよね。
車輪もタイヤもキャタピラもいっしょくたにしてはみもふたもない。
世の中のSoAやSaaSはプログラミングしない方向だ、なんて発言は、「そろそろ世の中にはなんでもそろっている」という思考から、安直に「みんな、そこそこくっついちゃうんじゃないの?」みたいな思考から出てきてるんじゃないのかね。楽観的だなあ。
でも、いずれにしても、それは「プログラミングしない方向」というのとは違う。
「Googleでできるよロックイン」と私が呼んでいる現象があって、何か作ろうとしたときに、「それってGoogleでできる(あるいは、Googleのサービスにある)」という反応が返ってくるんだよね。これも、ある種の「車輪の再発明」という言葉で思考停止する現象だ。
たとえば、「公開されているPDFを横断的にマークアップ&シェアしたいんだよ」「それってfiletype:pdfってやればいいじゃん」みたいな。
もちろん、存じ上げておりますよ・・・。
そして「車輪の再発明」という言葉も大抵ついてくるんだよな・・・。「それってGoogleでできる」が「その機能が必要とされる人たちに広く使われている」は全く違う。
目的を遂行するのが手段なのであって、ひとつの手段にロックインされて、目的を強く推進するのを怠るなんてナンセンスだ。
ルールが標準化され、それを活用したい人たちによるエントロピーが高くなってくると、その中でのバリエーションが出てきて、あらゆる利害関係者による集中と選択がおこり、最終的には最初定義された「機能」では予想もしなかった便益が創出される。
なんでも指差して「すでにある」というのはカンタンだが、そもそも、それをスタート地点と見るか、ゴールと見るかで人ののびしろは大きく違うんだよね。
A rolling stone gathers no moss.
どうせ回るなら出来合いの車輪よりも、こっちの方向で。
p.s.
コードなにがし、よろしくです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20070801/278804/
を読んで、なにか引っかかるなあと思ったら、これだ。
SOA(サービス指向アーキテクチャ),SaaSなどはいずれも「できるだけソフトウエアを作らない」「実装を意識しない」方向を目指している。
私はそうは思わない。この記者は「SOAもSaaSも世の中の車輪の再発明を極端に減らすアプローチだ」と理解しているからこういうことを書くのかな。しかし、残念なお知らせだが(w)、基盤のレイヤーが据えられると、世の中はもっとものづくりをしなければならなくなる。
省庁の分離調達の狙いにアプリケーション基盤を標準化すると、よりユーザに利便性が高く、ハコモノベンダーの垂直統合ロックインを受けず、かつ、利用価値の高いアプリケーションの構築が迅速に構築可能なパラダイムを作れるかもしれない、というのがある。
日本ペイントの神原さんがガートナーのサミットで言ってたことも、まんまそんな感じ。アプリ構築側も、ハコと分けられ、相互連携性をミッションとされることで緊張感がでて良いのだ。
つまり、もっともっと、頭を使ったものづくりをしなきゃいけなくなるのだ。
仮にすでにあっても、知恵を出す余地があるなら、躊躇なく作らなければ。イノベーションはレガシーな存在価値より知恵の価値なのよ。
「車輪の再発明」って何かって話はWikipediaの解説で、往々にしてシニカルな意味だよというところも含め、これを参照していただくとして、
はてなキーワードによると、こんなことが書いてあった。
■ Perlにおける「車輪の再発明」の実例
jcode.pl→Jcode.pm→Encode.pm
ああ、これだ・・・。まったくわかっていない。「車輪の再発明」による思考停止が、このキーワードで書かれているところが絶妙だ。
モジュールが外部とのインターフェースを持つことは機能の利便性の観点からとても重要。そのためにアップグレードないしはリメイクされることの意義を度外視してはいけない。
つまり、単機能だけを見れば、一見リファクタリングかもしれないが、インターフェースのインターオペラビリティも含めて機能と考えれば、それを単に「車輪の再発明」なんてどころではない変化が起こるよね。
車輪もタイヤもキャタピラもいっしょくたにしてはみもふたもない。
世の中のSoAやSaaSはプログラミングしない方向だ、なんて発言は、「そろそろ世の中にはなんでもそろっている」という思考から、安直に「みんな、そこそこくっついちゃうんじゃないの?」みたいな思考から出てきてるんじゃないのかね。楽観的だなあ。
でも、いずれにしても、それは「プログラミングしない方向」というのとは違う。
「Googleでできるよロックイン」と私が呼んでいる現象があって、何か作ろうとしたときに、「それってGoogleでできる(あるいは、Googleのサービスにある)」という反応が返ってくるんだよね。これも、ある種の「車輪の再発明」という言葉で思考停止する現象だ。
たとえば、「公開されているPDFを横断的にマークアップ&シェアしたいんだよ」「それってfiletype:pdfってやればいいじゃん」みたいな。
もちろん、存じ上げておりますよ・・・。
そして「車輪の再発明」という言葉も大抵ついてくるんだよな・・・。「それってGoogleでできる」が「その機能が必要とされる人たちに広く使われている」は全く違う。
目的を遂行するのが手段なのであって、ひとつの手段にロックインされて、目的を強く推進するのを怠るなんてナンセンスだ。
ルールが標準化され、それを活用したい人たちによるエントロピーが高くなってくると、その中でのバリエーションが出てきて、あらゆる利害関係者による集中と選択がおこり、最終的には最初定義された「機能」では予想もしなかった便益が創出される。
なんでも指差して「すでにある」というのはカンタンだが、そもそも、それをスタート地点と見るか、ゴールと見るかで人ののびしろは大きく違うんだよね。
A rolling stone gathers no moss.
どうせ回るなら出来合いの車輪よりも、こっちの方向で。
p.s.
コードなにがし、よろしくです。
04 July, 2007
POPFile v0.22.5リリース
7/4、POPFile v0.22.5がリリースされたとの知らせを受け取りました。
この新しいバージョンの解説には、DBエンジンとしてSQLite2を使うようになったこと、日本語処理に関するあらゆる改善、そしてユーザインターフェース"Nihongo"の環境の改善も挙げられています。
私の環境では、これ以前のバージョンで判定率99.8%なので何の問題も感じていないのですが、さらに改善したというのであればそれは歓迎です。
POPFile v0.22.5の入手はこちらから。
http://popfile.sourceforge.net/wiki/download
今回のアナウンスには、SourceForge.netの'Community Choice Awards' for 2007について触れていました。以下のリンクを訪れますと 'Best Project for Communications'カテゴリーにノミネートされているのを見ることができます。
よろしければどうぞ。
http://sourceforge.net/awards/cca/vote.php
この新しいバージョンの解説には、DBエンジンとしてSQLite2を使うようになったこと、日本語処理に関するあらゆる改善、そしてユーザインターフェース"Nihongo"の環境の改善も挙げられています。
私の環境では、これ以前のバージョンで判定率99.8%なので何の問題も感じていないのですが、さらに改善したというのであればそれは歓迎です。
POPFile v0.22.5の入手はこちらから。
http://popfile.sourceforge.net/wiki/download
今回のアナウンスには、SourceForge.netの'Community Choice Awards' for 2007について触れていました。以下のリンクを訪れますと 'Best Project for Communications'カテゴリーにノミネートされているのを見ることができます。
よろしければどうぞ。
http://sourceforge.net/awards/cca/vote.php
31 May, 2007
[event] Security Camp 2007開催発表
本年も夏の風物詩、若者をセキュリティを題材にトレーニングする「セキュリティキャンプ2007」の開催が発表されました。カリキュラムの検討会では講師陣が口々に「それ、おれが聞きたいよ」という声が頻発するイキオイの、魅力的な内容となりつつあります。

ネットワーク、運用、WEBアプリケーション、その他さまざまな観点のセキュリティを他流試合で学べるのはとっても楽しいですよ。技術的にすでにスキルが高いことよりも大切なことは、取り組む意欲だと思います。セキュリティキャンプは環境としてのセキュリティの重要性を、いろんな観点で学ぶところだからです。
なぜ、セキュリティを学びたいか。 これです。
ケーススタディ、ハンズオン、ワークショップなど学び方も盛りだくさん。何かを一緒に経験したいという方なら、とても盛り上がります。修了後の人的ネットワークも貴重なプレゼントです。
なんと、修了生の一人、迎くんは今弊社でがんばってくれています。彼は、各社ケイタイの互換性に関するスペシャリストです。(DODAのサイトに登場しています)
応募資格は22歳以下のITに関心の高い皆さん。ぜひチャレンジしてみてください。もしかすると、このブログは親御さんや先生たちが見られることのほうが多いかな?だとすればご子息の参加を促してみてください。
応募締め切りは7月2日となっています。
開催日時:平成19年8月13日(月)から8月17日(金)
場所:幕張/海外職業訓練協会(OVTA)
詳しくはJIPDECの「セキュリティキャンプ2007」サイトへ。
どんな皆さんにお目にかかれるのか、今からとっても楽しみにしています。
cf. 6/1 経済産業省発表 「セキュリティキャンプ2007」の開催について
ネットワーク、運用、WEBアプリケーション、その他さまざまな観点のセキュリティを他流試合で学べるのはとっても楽しいですよ。技術的にすでにスキルが高いことよりも大切なことは、取り組む意欲だと思います。セキュリティキャンプは環境としてのセキュリティの重要性を、いろんな観点で学ぶところだからです。
なぜ、セキュリティを学びたいか。 これです。
ケーススタディ、ハンズオン、ワークショップなど学び方も盛りだくさん。何かを一緒に経験したいという方なら、とても盛り上がります。修了後の人的ネットワークも貴重なプレゼントです。
なんと、修了生の一人、迎くんは今弊社でがんばってくれています。彼は、各社ケイタイの互換性に関するスペシャリストです。(DODAのサイトに登場しています)
応募資格は22歳以下のITに関心の高い皆さん。ぜひチャレンジしてみてください。もしかすると、このブログは親御さんや先生たちが見られることのほうが多いかな?だとすればご子息の参加を促してみてください。
応募締め切りは7月2日となっています。
開催日時:平成19年8月13日(月)から8月17日(金)
場所:幕張/海外職業訓練協会(OVTA)
詳しくはJIPDECの「セキュリティキャンプ2007」サイトへ。
どんな皆さんにお目にかかれるのか、今からとっても楽しみにしています。
cf. 6/1 経済産業省発表 「セキュリティキャンプ2007」の開催について
24 May, 2007
[event] 6月7日、8日にOSSとWeb2.0を巡る
6月7日、8日にたまたま連続して別々のイベントをやりますので告知します。OSS、Web2.0とつながりますが、こじつけると両者とも「群衆の叡智(Wisdom of Crowds)」つながりではあります。
■ 6月7日:UNISYS BITS2007トリ「OSSによるイノベーション」
http://bits.unisys.co.jp/2007/information.html#03
ミラクル吉岡さん
HP宇佐美さん
Turbo中尾さん
UNIADEX松隈さん
& わたし。
恒例ですね。もう4回目。笑顔で語る吉岡さんはここだけ。UNIADEX、UNISYS含め多くの会社に直球でメッセージを投げてきました。リピーターも多数おられるようです。
エンタープライズ(企業)、パブリックセクター(公共)の大きな流れがつかめます。
■ 6月8日 NEC eTrend2007 「Web2.0とエンタープライズ」
https://www.nec-conference.com/form/?module=conference
NEC 福岡さん
NHK 尾澤さん
&わたし。
仕込み段階ですが、今までにないメッセージを受けられるメンバーです。
NECほど大きな会社が社内SNSとなるともうひとつの小宇宙ですね。「群衆」の動きには何かのメッセージがある。日本人にとっての「群衆」は実はそれほど大勢ではない。
NHKさんがいるというのはまじでやばいです。私が特に気に入っているコンセプトは「ゼロ秒」。もう、あちこちでゼロ秒ゼロ秒言いまくっています。そのわけは・・・?どこまでそのすごさを伝えられるか心配ですが、乞うご期待。
企業のアイデアとして応用できるコンセプトがたくさんあります。
そこで、
レベル1.とりあえず(両方に)登録(無料)
レベル2.(来れるほうに)来場
レベル3.会場前列にて爆笑 (桜でいいんですってば!)
レベル4.質問コーナーで挙手(滅多に指しませんから遠慮なく!)
どのレベルまででも、ご関心に応じてぜひ。
■ 6月7日:UNISYS BITS2007トリ「OSSによるイノベーション」
http://bits.unisys.co.jp/2007/information.html#03
ミラクル吉岡さん
HP宇佐美さん
Turbo中尾さん
UNIADEX松隈さん
& わたし。
恒例ですね。もう4回目。笑顔で語る吉岡さんはここだけ。UNIADEX、UNISYS含め多くの会社に直球でメッセージを投げてきました。リピーターも多数おられるようです。
エンタープライズ(企業)、パブリックセクター(公共)の大きな流れがつかめます。
■ 6月8日 NEC eTrend2007 「Web2.0とエンタープライズ」
https://www.nec-conference.com/form/?module=conference
NEC 福岡さん
NHK 尾澤さん
&わたし。
仕込み段階ですが、今までにないメッセージを受けられるメンバーです。
NECほど大きな会社が社内SNSとなるともうひとつの小宇宙ですね。「群衆」の動きには何かのメッセージがある。日本人にとっての「群衆」は実はそれほど大勢ではない。
NHKさんがいるというのはまじでやばいです。私が特に気に入っているコンセプトは「ゼロ秒」。もう、あちこちでゼロ秒ゼロ秒言いまくっています。そのわけは・・・?どこまでそのすごさを伝えられるか心配ですが、乞うご期待。
企業のアイデアとして応用できるコンセプトがたくさんあります。
そこで、
レベル1.とりあえず(両方に)登録(無料)
レベル2.(来れるほうに)来場
レベル3.会場前列にて爆笑 (桜でいいんですってば!)
レベル4.質問コーナーで挙手(滅多に指しませんから遠慮なく!)
どのレベルまででも、ご関心に応じてぜひ。
15 May, 2007
軽くヤバイ戦略
マッサージをしてもらった時の話。
私はだいたい、30分が標準でも若干長いのを申し込んでしまう。しかし、その心地よさから途中意識が飛んでしまう。おおよそ、一瞬で終わってしまったように感じるんだよね。
段階を追って振り返ってみた。
たっぷり感に満足がありそうなサービスが、予想外に早く終わったように感じると次も頼みたくなる。
でも、大きく認識に乖離があるんじゃないんだよね。ちょっとなんとなく、、軽く裏切られている。
飲食、映画、音楽、マッサージ、、、列挙しにくいものも含め、おおよそ人間の五感を直接刺激するサービスでも同じことが起きているのかも。
時間、価格(JND)、効果、機能などが、ちょっとだけ、軽く予想を裏切られた感覚が逆に好感を持たれちゃう。
惑溺性のコンセプトなんだろうね。
「楽しいときはあっという間、という自己矛盾がリピートを強く誘発する戦略」って、一言で言うとなんだろ?
・・・「軽くヤバイ戦略」?
ああ、それだ!ちょっとしっくり来てしまった。
デブネコパンチだ。
ブルーオーシャン戦略って「軽くヤバイ」を説明するフレームワークなんだな。
私はだいたい、30分が標準でも若干長いのを申し込んでしまう。しかし、その心地よさから途中意識が飛んでしまう。おおよそ、一瞬で終わってしまったように感じるんだよね。
段階を追って振り返ってみた。
1. なんとなく疲れているからマッサージを頼む
2. 申し込むときは時間はないけど、やや充実感を期待して長めに依頼
3. 実際にやってもらうと、とっても上手で意識が飛んでしまう。あっという間で終わってしまった。
4. 期待した充実感とはちょっと違うのに、支払うときは違和感なく気持ちよく支払った。
5. なぜか、リピート意欲が高まる。
たっぷり感に満足がありそうなサービスが、予想外に早く終わったように感じると次も頼みたくなる。
でも、大きく認識に乖離があるんじゃないんだよね。ちょっとなんとなく、、軽く裏切られている。
飲食、映画、音楽、マッサージ、、、列挙しにくいものも含め、おおよそ人間の五感を直接刺激するサービスでも同じことが起きているのかも。
時間、価格(JND)、効果、機能などが、ちょっとだけ、軽く予想を裏切られた感覚が逆に好感を持たれちゃう。
惑溺性のコンセプトなんだろうね。
「楽しいときはあっという間、という自己矛盾がリピートを強く誘発する戦略」って、一言で言うとなんだろ?
・・・「軽くヤバイ戦略」?
ああ、それだ!ちょっとしっくり来てしまった。
デブネコパンチだ。
ブルーオーシャン戦略って「軽くヤバイ」を説明するフレームワークなんだな。
09 May, 2007
日経の想像力がたくましい件
GW真っ最中に日経新聞一面トップに掲載された、この記事。WEB版をコピペする。
「これ、どういうこと!?」というメールを少なからずいただいたが、私があずかりしることは残念ながらなにもない。ただ、一つの事実は、ここに列挙されている企業群の皆さんの首が、一様に横に傾いていたこと。
そんな折、本日5月9日、日本オラクル社からのニュースリリースが出た。全文をコピペする。
この否定の仕方は勉強になる。こんな声が行間に見えたり見えなかったり。
「ちょっと、どんだけー?!日経は、自社のビジネスモデルを勝手に想定し、提携相手との連合のスケジュールまで決めてくれやがった! ・・・ まてよ、これからやればいいか?とりあえず、交渉始めてないと言っちゃえば間違いないな。」
「特許侵害の賠償に関わる事業を想定していると、よくぞわかったね・・・。びっくりして身長が3cm伸びちゃうところだった。微妙に当ててくれたから、否定する文章を考えるのに、6日間もかかったじゃないか、、、」
冗談はさておき、、、
7月の政府調達ガイドライン施行をきっかけに変化を目指すんだとすれば、それは、”護送船団”でも”ガレー船団”でもなく、”Uボート”だと思うんだよね。
この話はまた。
無償基本ソフト「リナックス」販売で連合・米オラクルなど
米オラクル、IBM、NECなど有力IT(情報技術)企業10社以上が無償基本ソフト(OS)の「リナックス」を日本で本格販売するための企業連合を発足させる。政府調達でリナックスの採用を促す方針が打ち出されたことに対応。オラクルが各社と契約を結んで保守を一手に担うほか、特許侵害の賠償も全面補償する。OS市場で圧倒的なシェアを持つ米マイクロソフトに対抗する。
6月にも日本オラクルの主導で発足する企業連合は情報システムの中核となるサーバー用OSが対象になる。NECなどのほか、日立製作所、ヒューレット・パッカード、デルなど大手サーバー各社が軒並み加わる見通しだ。NTTデータなど大手システム開発会社の参加も内定している。
[2007年5月3日/日本経済新聞 朝刊]
「これ、どういうこと!?」というメールを少なからずいただいたが、私があずかりしることは残念ながらなにもない。ただ、一つの事実は、ここに列挙されている企業群の皆さんの首が、一様に横に傾いていたこと。
そんな折、本日5月9日、日本オラクル社からのニュースリリースが出た。全文をコピペする。
2007/05/09
弊社及びパートナー企業様に関する一部報道について
2007年5月3日に一部の報道において、弊社がビジネスパートナー企業様数社とリナックス販売で連合する旨の記事の掲載がございましたが、当該記事は弊社によるプレスリリース等の公に発表された内容に基づいたものではなく、推測により記事化されたものです。したがって記事中の「オラクルが各社と契約を結んで保守を一手に担う」、「参加各社は手間のかかるOSの保守をオラクルに一手にまかせる」等の記述につきましては、弊社として、ビジネスモデルとしても想定しておらず、ビジネスパートナー様各社ともそのような交渉を行っている事実はないということをここにお知らせいたします。
オラクルでは、これまでと同様、リナックスへの取り組みを世界的に強化してまいります。日本における具体的な対応は、準備が整い次第、順次発表していく予定です。
日本オラクル株式会社
広報部
この否定の仕方は勉強になる。こんな声が行間に見えたり見えなかったり。
「ちょっと、どんだけー?!日経は、自社のビジネスモデルを勝手に想定し、提携相手との連合のスケジュールまで決めてくれやがった! ・・・ まてよ、これからやればいいか?とりあえず、交渉始めてないと言っちゃえば間違いないな。」
「特許侵害の賠償に関わる事業を想定していると、よくぞわかったね・・・。びっくりして身長が3cm伸びちゃうところだった。微妙に当ててくれたから、否定する文章を考えるのに、6日間もかかったじゃないか、、、」
冗談はさておき、、、
7月の政府調達ガイドライン施行をきっかけに変化を目指すんだとすれば、それは、”護送船団”でも”ガレー船団”でもなく、”Uボート”だと思うんだよね。
この話はまた。
21 April, 2007
FreeMind0.9.0に見た、オープンな戦略議論
論理思考ツール、「マインドマップ」。これをハンドリングするソフトウェアは数々ありますが、オープンソースのFreemindは、シンプルすぎるほどのインターフェースで用途を選びません。また、Windows、Mac、Linuxをサポートしているのでユーザの環境の自由度も高いソフトウェアです。リサーチャ、エンジニア問わずマインドマップ使いには必携ツールの地位にあると言っていいでしょう。
FreeMind
http://freemind.sourceforge.net/wiki/index.php/Main_Page
Wikipedia "FreeMind"の項
http://ja.wikipedia.org/wiki/FreeMind
Freemind 活用クラブ(日本語)
http://www.freemind-club.com/
私は、2005年に出た安定版の0.8.0以来、アップデートもケアしてこなかったのですが、最近このソフトにはまっているマーケの末吉師とのやりとりをきっかけにひさしぶりに見ると、2007年2月に0.9.0 beta9 が出ていました。(ダウンロードページ)
早速インストールし、ざっと見てみました。カレンダー、スケジュールなどの時系列データのハンドリング機能、MindManager形式(.mmap)の読み込み(MindManagerのほうにはFreemindを読み込むプラグインがある)など、いろいろと機能拡張、問題修正が施されているようです。
(FreemindとPowerpointのアウトラインとの連動方式を模索しているのですが、そこには直接的な打ち手は追加されていないのはちょっと残念。いい案あったら教えてください)

なにより、本アップデートの最大のインパクト印象を残すものは、アイコンデザインと起動画面です。え?そんなこと?いえいえ、ぱっと見とってもかっこよくなっているだけではないんです。
ちょっとこのページみてみてください。
Freemindのイメージを変えようって議論です。
以前の蝶のモチーフは盛り上がったマインドマップの形状を想わせました。
新しい、電球のモチーフ、しかもよーく見るとそのフィラメントの部分は蝶の形になっているところにこだわりを感じます。
Talk:Light_bulb_and_butterfly
http://freemind.sourceforge.net/wiki/index.php/Talk:Light_bulb_and_butterfly
Discussion Forums: Open Discussion
https://sourceforge.net/forum/forum.php?thread_id=1686869&forum_id=22101
それぞれに言い分があります。「電球っていいよね」「焼き切れちゃう上に「自由」というイメージのない電球なんてヤダ」「すんげーアイデアを象徴する電球っていいじゃん。だから電球も蝶もあわせたのがイイ」みたいな具合です。
それぞれが、いつのまにか「Freemindは自分にとって何か」という感覚を醸し出してくるのです。この議論、もっと盛り上がるといいなあ。
単に「広く募集」とか「投票」みたいなものはいくらでもあります。そこから一歩突っ込んで、こういうマーケティング的なテーマでアツイ議論が見られるのはOSSプロジェクトならでは、です。とっても面白い。
OSSプロジェクトはもちろんのこと、リアルのプロジェクトでも試しにこういうのやってみちゃうのはどうでしょうか。
FreeMind
http://freemind.sourceforge.net/wiki/index.php/Main_Page
Wikipedia "FreeMind"の項
http://ja.wikipedia.org/wiki/FreeMind
Freemind 活用クラブ(日本語)
http://www.freemind-club.com/
私は、2005年に出た安定版の0.8.0以来、アップデートもケアしてこなかったのですが、最近このソフトにはまっているマーケの末吉師とのやりとりをきっかけにひさしぶりに見ると、2007年2月に0.9.0 beta9 が出ていました。(ダウンロードページ)
早速インストールし、ざっと見てみました。カレンダー、スケジュールなどの時系列データのハンドリング機能、MindManager形式(.mmap)の読み込み(MindManagerのほうにはFreemindを読み込むプラグインがある)など、いろいろと機能拡張、問題修正が施されているようです。
(FreemindとPowerpointのアウトラインとの連動方式を模索しているのですが、そこには直接的な打ち手は追加されていないのはちょっと残念。いい案あったら教えてください)
なにより、本アップデートの最大のインパクト印象を残すものは、アイコンデザインと起動画面です。え?そんなこと?いえいえ、ぱっと見とってもかっこよくなっているだけではないんです。
ちょっとこのページみてみてください。
Freemindのイメージを変えようって議論です。
以前の蝶のモチーフは盛り上がったマインドマップの形状を想わせました。
新しい、電球のモチーフ、しかもよーく見るとそのフィラメントの部分は蝶の形になっているところにこだわりを感じます。
Talk:Light_bulb_and_butterfly
http://freemind.sourceforge.net/wiki/index.php/Talk:Light_bulb_and_butterfly
Discussion Forums: Open Discussion
https://sourceforge.net/forum/forum.php?thread_id=1686869&forum_id=22101
それぞれに言い分があります。「電球っていいよね」「焼き切れちゃう上に「自由」というイメージのない電球なんてヤダ」「すんげーアイデアを象徴する電球っていいじゃん。だから電球も蝶もあわせたのがイイ」みたいな具合です。
それぞれが、いつのまにか「Freemindは自分にとって何か」という感覚を醸し出してくるのです。この議論、もっと盛り上がるといいなあ。
単に「広く募集」とか「投票」みたいなものはいくらでもあります。そこから一歩突っ込んで、こういうマーケティング的なテーマでアツイ議論が見られるのはOSSプロジェクトならでは、です。とっても面白い。
OSSプロジェクトはもちろんのこと、リアルのプロジェクトでも試しにこういうのやってみちゃうのはどうでしょうか。
10 April, 2007
セキュリティは「ちゃんと」「きちんと」「しっかり」と?
1位:「ちゃんと セキュリティ」158万件。
2位:「しっかり セキュリティ」150万件。
3位:「きちんと セキュリティ」140万件。
これらはこの記事を書く時点でGoogleでヒットした件数です。これを仮に、「セキュリティ解説の御三家」と名づけることにしましょう。まずは、検索結果をしげしげと眺めてみてください。何かもやもやとしませんか。釈然としないというか。
「セキュリティ」のように、高度な(?)概念を人に説明するのは難しい。日本語にはそういうときに便利な言葉がたくさんあります。これが、「御三家」であり、上記のとおり、解説にはひっぱりだこで用いられています。
言葉の意味するところを突っ込んで調べていくと、姿勢、頻度、正確性、網羅性、緻密性、計画性などという要素に分解して説明したほうが意図がびしっと伝わって良さそうなものですが、比較的具体的な言葉、たとえば「綿密(59600件)」「緻密(18万件)」「徹底的(72万件)」「早急(79万件)」などはそれほど使われていません。

そう、セキュリティは、「御三家」により「適切に」やれ、と。ははぁ。
これこそ、封建社会日本の奥ゆかしい文化であり、日本語の奥ゆかしさなのかもしれません。なんとなく上のほうを向かせて、無限遠を目指させておき、何かあっても「対策に漏れがありました」と言わざるを得ない状況に落とし込みます。
そこで言うのです、「けしからん、ちゃんとやってないからだっ!」、と。殺生な話ですが、「セキュリティ解説の御三家」は殿様クラス。逆らう余地を残しません。
なので、実際にセキュリティをなんとかしなきゃいけない現場や、教育の過程などでこの言葉を言っちゃうとダメ。場がとろけちゃうんです。実際にやらなきゃいけないこと、起きている問題の本質からの距離が遠すぎて、顧客は、いや、”セキュリティ専門家”でさえも、何を、どの程度、どうしたらいいのか、根拠を提出しにくくなり、思考の軸を失います。
例)企業として全社的なセキュリティ対策がしっかりと徹底されているか、今一度確認しましょう。
例)情報の収集をきちんと行っているか
例)不要なサービスを立ち上げない
例)DNSサーバを適切に設定する
この「適切に」「確実に」「必要最低限の」などという言葉は御三家よりはちょっとましに見えますが、、、もし、妥当性の目安や、必要・不要の判断のポイントを示すことが必要ですね。さもなくば、そのメッセージは、不安感を煽る以外にどんな効果があるんでしょうか。
# あ、不安を煽るところにビジネスモデルがあるんでしたっけね? ;-p
ところで、最近発表された、注目すべきドキュメントが二つあります。
IPA「安全なウェブサイトの作り方 改訂第2版」
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/websecurity.html
産総研「安全なWebサイト利用の鉄則」
http://www.rcis.aist.go.jp/special/websafety2007/
すばらしい。原則的であり、網羅性があります。「御三家問題」も見当たりません。読者がかなりの程度自分で判断できますし、専門家を交えて、より有意義な議論のための基礎資料にすることができます。
まずは、こういうドキュメントをちゃんと読んで・・・。はっ!(汗
すみません。これからは、「セキュリティ解説の御三家」(「ちゃんと」「きちんと」「しっかり」)は、なるだけ使わないよう努力します。これからは、セキュリティ解説にこれが含まれている間は右から左へうけながすことにしましょう。
2位:「しっかり セキュリティ」150万件。
3位:「きちんと セキュリティ」140万件。
これらはこの記事を書く時点でGoogleでヒットした件数です。これを仮に、「セキュリティ解説の御三家」と名づけることにしましょう。まずは、検索結果をしげしげと眺めてみてください。何かもやもやとしませんか。釈然としないというか。
「セキュリティ」のように、高度な(?)概念を人に説明するのは難しい。日本語にはそういうときに便利な言葉がたくさんあります。これが、「御三家」であり、上記のとおり、解説にはひっぱりだこで用いられています。
言葉の意味するところを突っ込んで調べていくと、姿勢、頻度、正確性、網羅性、緻密性、計画性などという要素に分解して説明したほうが意図がびしっと伝わって良さそうなものですが、比較的具体的な言葉、たとえば「綿密(59600件)」「緻密(18万件)」「徹底的(72万件)」「早急(79万件)」などはそれほど使われていません。
そう、セキュリティは、「御三家」により「適切に」やれ、と。ははぁ。
これこそ、封建社会日本の奥ゆかしい文化であり、日本語の奥ゆかしさなのかもしれません。なんとなく上のほうを向かせて、無限遠を目指させておき、何かあっても「対策に漏れがありました」と言わざるを得ない状況に落とし込みます。
そこで言うのです、「けしからん、ちゃんとやってないからだっ!」、と。殺生な話ですが、「セキュリティ解説の御三家」は殿様クラス。逆らう余地を残しません。
なので、実際にセキュリティをなんとかしなきゃいけない現場や、教育の過程などでこの言葉を言っちゃうとダメ。場がとろけちゃうんです。実際にやらなきゃいけないこと、起きている問題の本質からの距離が遠すぎて、顧客は、いや、”セキュリティ専門家”でさえも、何を、どの程度、どうしたらいいのか、根拠を提出しにくくなり、思考の軸を失います。
例)企業として全社的なセキュリティ対策がしっかりと徹底されているか、今一度確認しましょう。
例)情報の収集をきちんと行っているか
例)不要なサービスを立ち上げない
例)DNSサーバを適切に設定する
この「適切に」「確実に」「必要最低限の」などという言葉は御三家よりはちょっとましに見えますが、、、もし、妥当性の目安や、必要・不要の判断のポイントを示すことが必要ですね。さもなくば、そのメッセージは、不安感を煽る以外にどんな効果があるんでしょうか。
# あ、不安を煽るところにビジネスモデルがあるんでしたっけね? ;-p
ところで、最近発表された、注目すべきドキュメントが二つあります。
IPA「安全なウェブサイトの作り方 改訂第2版」
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/websecurity.html
産総研「安全なWebサイト利用の鉄則」
http://www.rcis.aist.go.jp/special/websafety2007/
すばらしい。原則的であり、網羅性があります。「御三家問題」も見当たりません。読者がかなりの程度自分で判断できますし、専門家を交えて、より有意義な議論のための基礎資料にすることができます。
まずは、こういうドキュメントをちゃんと読んで・・・。はっ!(汗
すみません。これからは、「セキュリティ解説の御三家」(「ちゃんと」「きちんと」「しっかり」)は、なるだけ使わないよう努力します。これからは、セキュリティ解説にこれが含まれている間は右から左へうけながすことにしましょう。
05 April, 2007
ケイタイメールよりあえて国際SMS、しかもSkypeで。
Skypeに国際SMSを発信する機能があるんだが、こんなもの何に使うんだ?まじまじと考えると、あら、便利じゃない?という話。
「ツール」メニューの「SMSメッセージの送信」で送信先を指定するウィンドウが開く。
選択肢には、リアルな電話番号が登録されているコンタクトが一覧で出ているようだ。

そこで、普通に、「090-....」と電話番号を入力し、[追加]をクリックして[OK]クリック。
次にメッセージをぱちぱちと入力できる。逐一、「あと何文字」と出るのでわかりやすい。

送信側は一通およそ7.5円だそうな。通常は国内使用だからあまり気にしないかもしれないが、国際SMSでも同じ価格、となるとドコモで50円、Softbankで100円することを考えると激安だ。しかも、いずれにしても受信側は無料だから人に優しい。(←ここ重要)
私にはケイタイより打ちやすい。また、送信先は画面の許す限り複数指定できるのも魅力。しかも、受信ステータスがとれる!
受信側ケイタイの電源を切ってテストしてみたところ、相手が受信してはじめて「保留」から「送信済」に変わったようだ。このSMS、利便性には陰があり、電話番号による乱れ打ちをしてくるスパムの対策のため、SMS機能をオフにしている人も多いようだ。このステータス表示はとっても意味があるよね。
会議や食事のリマインドや、オフィスからの伝言、そうだ海外出張中の連絡なんかにも便利そうだ。
ああ、またSMTP頼みのE-mailを使わない理由が増えてしまった。
「ツール」メニューの「SMSメッセージの送信」で送信先を指定するウィンドウが開く。
選択肢には、リアルな電話番号が登録されているコンタクトが一覧で出ているようだ。
そこで、普通に、「090-....」と電話番号を入力し、[追加]をクリックして[OK]クリック。
次にメッセージをぱちぱちと入力できる。逐一、「あと何文字」と出るのでわかりやすい。
送信側は一通およそ7.5円だそうな。通常は国内使用だからあまり気にしないかもしれないが、国際SMSでも同じ価格、となるとドコモで50円、Softbankで100円することを考えると激安だ。しかも、いずれにしても受信側は無料だから人に優しい。(←ここ重要)
私にはケイタイより打ちやすい。また、送信先は画面の許す限り複数指定できるのも魅力。しかも、受信ステータスがとれる!
受信側ケイタイの電源を切ってテストしてみたところ、相手が受信してはじめて「保留」から「送信済」に変わったようだ。このSMS、利便性には陰があり、電話番号による乱れ打ちをしてくるスパムの対策のため、SMS機能をオフにしている人も多いようだ。このステータス表示はとっても意味があるよね。
会議や食事のリマインドや、オフィスからの伝言、そうだ海外出張中の連絡なんかにも便利そうだ。
ああ、またSMTP頼みのE-mailを使わない理由が増えてしまった。
21 February, 2007
群衆の英知(WoC)による左下親不知抜歯、大成功の巻
昨日夕刻、親不知を抜きました。しかも左下!私には大問題。抜くのはたった一本の歯ですが、乱立する歯科の中から卓抜した歯科を一件、いかにうまく発見し、最高の施術を受け、術後の腫れもたいしたことないという満足感を得たかというところです。
そこで今回こだわったのは、Wisdom of Crowds[群衆の英知|叡智]。短くまとめるほど難しく聞こえる言葉なのですが、私なりに分解しますと「ばらばらで、十分の数の集団の意見を集約すると、一部の専門家が判断するより正解率の高い、実際の結果を出す力がある。それは「群衆」が一体として「知恵」を持っているように見える」という現象を指す言葉です。これをWoC(ウォック)と省略することにします。
これにより、WoCを集約できる仕組みがあれば、事前に相当正確な予測ができる分野があるはずだとの実験が重ねられてきました。欧米で立ち上がっている「予測市場(Prediction Market)」サイトでは、大統領選挙の得票率、部門別のアカデミー賞受賞者、映画の興行収入、フットボールの優勝チームなどをかなり事前に予測できることが実証されています。
こういう話が大好きだと思われる梅田望夫氏は、自身のblogや、著作「Web進化論」で言及しています。本年のキートピックと思われる言葉だと思います。
※ 詳しくは、「みんなの意見は案外正しい」というひどい邦題をつけられた書籍(原題「Wisdom of Crowd」ジェームズ・スロウィッキー著)をご一読。面白いよ。
さてさて、今回の抜歯の話に戻りましょう。WoCを斜に見てプロセスを楽しんでみました。
私の住まいの周辺は歯科が乱立しています。ここで生まれ育ったわけではないので、馴染みの医者もありません。Yahoo電話帳によると、歯科は東京都に1万件以上、中央区に絞ってもおよそ500件。Googleのランキングが機能する業界だとも思えないし、blogを集約しても結論は出ないでしょう。悩ましい・・・。ネットの力の限界を超えたニーズは、こういうリアルの世界にまだまだありますね。
そんな折、2,3ヶ月前のこと、たまたまとおりすがりの本屋で「患者が決めた!いい病院 関東圏」を見つけました。30万人アンケートをoriconが書籍化したんだそうな。そうか、oriconって昔からWoCビジネスをしてきたんだなあ、などと思いつつ購入。
書籍はコレ
http://www.amazon.co.jp/okdt-22/dp/4871310787/
WEB版 (でも本のほうが見やすい)
http://isha.oricon.co.jp/rank/index.php
この本では、歯科の項目で東京都中央区の歯科はわずか2件。いいね!ぐっと絞れましたよ!127位に見つけた「鈴木歯科クリニック」に決めました。なぜか?127位だなんて、とおっしゃるかもしれないが、この母数から関東圏で127位はすごいでしょう、という理由だけではありません。
二件中一件は聖路加オフィスタワーの一階にある歯科。鈴木歯科より若干上位です。ここはタワーに入居しているオフィス人口からして得票のしやすさはある。いや、腕が悪いというのはないだろうけど、予約が取れないと書いてあることからして、オフィスタワーの立地環境によるロックイン、あるいは「わりと良い」レベルでのネットワーク効果が集中的に起きている可能性があると見ました。
一方、鈴木歯科は確かにオフィス街にあるとはいえ、八丁堀のこの界隈は他に歯科が数件あり、人の往来も多い。人口、競争ともに十分エントロピーが高い環境で堂々ランクインという結果は、オープン性の土俵での実力勝利だと思われる。WoC(Wisdom of Crowds)[群衆の英知]が効いた「それなりのわけ」があると考えられると見ました。
難しく考えすぎ?(w
とりあえず、3週間くらい前に初診。ファーストインプレッションから大変好感触。丁寧で、解説も明快。先生の人柄、歯科衛生士のスタッフも好感が持てる(要するに・・・いや、これくらいにしておこう)。
またぐっとくるところは、この医者、WEBがわかっているね。たとえば、ユーザにとっての利便性というところでは、メールで相談を投げてみるとあっさり返信が帰ってきて、最初の予約までとってもスムース。派手さはないが、基本的なネットのオペレーションがきっちり。わかってる!
鈴木歯科クリニック
http://www.suzudc.com/
さて、やっと左下親不知抜歯の話です。
下の親不知を抜くのは二回目。術後が腫れますよね。抜歯の日程は、インドネシア出張、沖縄合宿と、次の会議ラッシュの間で決めました。ベストな日程のはずだったのだけど、そんなものは、いざ抜歯するとなると関係ないね。「もう痛くないし、逃げちゃおうか」と思ったけど、心の中でじたばたしながら行きましたよ、昨日。先生には、開口一番、「いやはや、本日はぶっちしちゃおうかと思ったんですが来ました」と意味のないボケをかましてみたり。
全体レントゲンは以前採っていたのだが、今回は施術前にピンポイントのレントゲンを再度撮りなおし、準備万端で。スタッフの1時間くらいかけて抜歯完了。
その間のことも書いておこう。
「ダイジョウブデスカー」コールはまるでバリ島のマッサージのお姉さんのような癒し系コール。こちらは口が完全に拘束されているため「ハーイ」って言えないんで手のひらをひらひらさせたりOKを作ったりするんだけど、そのフィードバックを「ダイジョウブデスネー」って復唱してくれるんだよね。
ちくっと痛くなる直前のタイミングで「ゴメンナサイ!」。そうそう、麻酔の注射が入った瞬間、電子音で音楽がなるんだよ。あれはびっくりした。そっちに注意が行っちゃうもの。気持ちよいタオルで目隠しされてたんで正確にはわかんないんだけど、どうもガンタイプになっているようで、麻酔薬を注入している間鳴っているようだ。医者にも患者にも便利なアイデアだね。
「鼻で息をしてくださいねー」など絶妙のタイミングのアドバイス、そして適度な休憩。最後は「抜けましたよー」「抜けました抜けました」って二人して。ええ?「大きな男の子デスヨー」みたいなくらいの感じ?(笑
小一時間ぐりぐりやられながら、うまいなーと思いました。
こういう個別のサービスは全体として満足をもたらすものなので、こんな細かい記述は、クチコミをするにもめんどくさすぎるだろうね。でも、この歯科は現時点で東京都中央区で一番満足をもたらしてくれるはずだ。なぜって?だってサービス分析の専門家のオレが言ってるんだから。
それが信用できないから群衆の英知なんだよね(笑
WoCサイコウ!
そこで今回こだわったのは、Wisdom of Crowds[群衆の英知|叡智]。短くまとめるほど難しく聞こえる言葉なのですが、私なりに分解しますと「ばらばらで、十分の数の集団の意見を集約すると、一部の専門家が判断するより正解率の高い、実際の結果を出す力がある。それは「群衆」が一体として「知恵」を持っているように見える」という現象を指す言葉です。これをWoC(ウォック)と省略することにします。
これにより、WoCを集約できる仕組みがあれば、事前に相当正確な予測ができる分野があるはずだとの実験が重ねられてきました。欧米で立ち上がっている「予測市場(Prediction Market)」サイトでは、大統領選挙の得票率、部門別のアカデミー賞受賞者、映画の興行収入、フットボールの優勝チームなどをかなり事前に予測できることが実証されています。
こういう話が大好きだと思われる梅田望夫氏は、自身のblogや、著作「Web進化論」で言及しています。本年のキートピックと思われる言葉だと思います。
※ 詳しくは、「みんなの意見は案外正しい」というひどい邦題をつけられた書籍(原題「Wisdom of Crowd」ジェームズ・スロウィッキー著)をご一読。面白いよ。
さてさて、今回の抜歯の話に戻りましょう。WoCを斜に見てプロセスを楽しんでみました。
私の住まいの周辺は歯科が乱立しています。ここで生まれ育ったわけではないので、馴染みの医者もありません。Yahoo電話帳によると、歯科は東京都に1万件以上、中央区に絞ってもおよそ500件。Googleのランキングが機能する業界だとも思えないし、blogを集約しても結論は出ないでしょう。悩ましい・・・。ネットの力の限界を超えたニーズは、こういうリアルの世界にまだまだありますね。
そんな折、2,3ヶ月前のこと、たまたまとおりすがりの本屋で「患者が決めた!いい病院 関東圏」を見つけました。30万人アンケートをoriconが書籍化したんだそうな。そうか、oriconって昔からWoCビジネスをしてきたんだなあ、などと思いつつ購入。
書籍はコレ
http://www.amazon.co.jp/okdt-22/dp/4871310787/
WEB版 (でも本のほうが見やすい)
http://isha.oricon.co.jp/rank/index.php
この本では、歯科の項目で東京都中央区の歯科はわずか2件。いいね!ぐっと絞れましたよ!127位に見つけた「鈴木歯科クリニック」に決めました。なぜか?127位だなんて、とおっしゃるかもしれないが、この母数から関東圏で127位はすごいでしょう、という理由だけではありません。
二件中一件は聖路加オフィスタワーの一階にある歯科。鈴木歯科より若干上位です。ここはタワーに入居しているオフィス人口からして得票のしやすさはある。いや、腕が悪いというのはないだろうけど、予約が取れないと書いてあることからして、オフィスタワーの立地環境によるロックイン、あるいは「わりと良い」レベルでのネットワーク効果が集中的に起きている可能性があると見ました。
一方、鈴木歯科は確かにオフィス街にあるとはいえ、八丁堀のこの界隈は他に歯科が数件あり、人の往来も多い。人口、競争ともに十分エントロピーが高い環境で堂々ランクインという結果は、オープン性の土俵での実力勝利だと思われる。WoC(Wisdom of Crowds)[群衆の英知]が効いた「それなりのわけ」があると考えられると見ました。
難しく考えすぎ?(w
とりあえず、3週間くらい前に初診。ファーストインプレッションから大変好感触。丁寧で、解説も明快。先生の人柄、歯科衛生士のスタッフも好感が持てる(要するに・・・いや、これくらいにしておこう)。
またぐっとくるところは、この医者、WEBがわかっているね。たとえば、ユーザにとっての利便性というところでは、メールで相談を投げてみるとあっさり返信が帰ってきて、最初の予約までとってもスムース。派手さはないが、基本的なネットのオペレーションがきっちり。わかってる!
鈴木歯科クリニック
http://www.suzudc.com/
さて、やっと左下親不知抜歯の話です。
下の親不知を抜くのは二回目。術後が腫れますよね。抜歯の日程は、インドネシア出張、沖縄合宿と、次の会議ラッシュの間で決めました。ベストな日程のはずだったのだけど、そんなものは、いざ抜歯するとなると関係ないね。「もう痛くないし、逃げちゃおうか」と思ったけど、心の中でじたばたしながら行きましたよ、昨日。先生には、開口一番、「いやはや、本日はぶっちしちゃおうかと思ったんですが来ました」と意味のないボケをかましてみたり。
全体レントゲンは以前採っていたのだが、今回は施術前にピンポイントのレントゲンを再度撮りなおし、準備万端で。スタッフの1時間くらいかけて抜歯完了。
その間のことも書いておこう。
「ダイジョウブデスカー」コールはまるでバリ島のマッサージのお姉さんのような癒し系コール。こちらは口が完全に拘束されているため「ハーイ」って言えないんで手のひらをひらひらさせたりOKを作ったりするんだけど、そのフィードバックを「ダイジョウブデスネー」って復唱してくれるんだよね。
ちくっと痛くなる直前のタイミングで「ゴメンナサイ!」。そうそう、麻酔の注射が入った瞬間、電子音で音楽がなるんだよ。あれはびっくりした。そっちに注意が行っちゃうもの。気持ちよいタオルで目隠しされてたんで正確にはわかんないんだけど、どうもガンタイプになっているようで、麻酔薬を注入している間鳴っているようだ。医者にも患者にも便利なアイデアだね。
「鼻で息をしてくださいねー」など絶妙のタイミングのアドバイス、そして適度な休憩。最後は「抜けましたよー」「抜けました抜けました」って二人して。ええ?「大きな男の子デスヨー」みたいなくらいの感じ?(笑
小一時間ぐりぐりやられながら、うまいなーと思いました。
こういう個別のサービスは全体として満足をもたらすものなので、こんな細かい記述は、クチコミをするにもめんどくさすぎるだろうね。でも、この歯科は現時点で東京都中央区で一番満足をもたらしてくれるはずだ。なぜって?だってサービス分析の専門家のオレが言ってるんだから。
それが信用できないから群衆の英知なんだよね(笑
WoCサイコウ!
01 February, 2007
the-piece-of-shiitake
Guy Kawasakiの最近のblogで、「これからのネットサービスでこういうのはもうやめてくれトップ14」(超訳)を示した記事に使われていた言葉。(cf. popxpopの記事)
shiitake? この使われ方からすれば、どちらかというとネガティブな雰囲気だ。Wikipediaには「比喩」で使われるケースの解説はなかった。Googleで"shiitake"を検索し、お料理レシピ関連を除いてみると、ごく少数だけど、ちらほら見つかった。「これこれこういうのって超ダサい。shiitake.」みたいに、なんとなく今回の使い方と共通項があるようだ。
早速、Guy Kawasakiにメールして意味を尋ねたら、出張中だとかで秘書の方から代理で返信が来て、そのわりには一通りディスカッションを楽しんだ。日本人だから椎茸が「a kind of mashroom」だとかは知ってるよね、なんとか話しているうちにようやくわかってきた。たとえばこういう使い方でいい?
You got it!だそうだ(笑
椎茸をあしざまに言うとはけしからんのだが、要は、a way of swearing without swearingすなわち「ネガティブ」な印象を露骨な表現を回避してやんわり言う、ダジャレスラングなんだね。
人も物もソリューションも新製品もblogも、、、見かけたときは、いかにもジェントルにどうぞ。
Wow, an amount of shiitake.
うへぇ、他人事じゃないや。
I have 7,703 email addresses in Entourage. I am not going to re-type them into the piece-of-shiitake, done-as-an-afterthought address book that companies build into their products.
shiitake? この使われ方からすれば、どちらかというとネガティブな雰囲気だ。Wikipediaには「比喩」で使われるケースの解説はなかった。Googleで"shiitake"を検索し、お料理レシピ関連を除いてみると、ごく少数だけど、ちらほら見つかった。「これこれこういうのって超ダサい。shiitake.」みたいに、なんとなく今回の使い方と共通項があるようだ。
早速、Guy Kawasakiにメールして意味を尋ねたら、出張中だとかで秘書の方から代理で返信が来て、そのわりには一通りディスカッションを楽しんだ。日本人だから椎茸が「a kind of mashroom」だとかは知ってるよね、なんとか話しているうちにようやくわかってきた。たとえばこういう使い方でいい?
When I enjoy some web-sites, I suddenly face the crash of Windows Internet Explorer. I can say "How sad this shiitake browser is...", instead of saying loudly "s**t browser bozo-made!!" or like this. Right?
You got it!だそうだ(笑
椎茸をあしざまに言うとはけしからんのだが、要は、a way of swearing without swearingすなわち「ネガティブ」な印象を露骨な表現を回避してやんわり言う、ダジャレスラングなんだね。
人も物もソリューションも新製品もblogも、、、見かけたときは、いかにもジェントルにどうぞ。
Wow, an amount of shiitake.
うへぇ、他人事じゃないや。
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