25 May, 2003

日本橋横山町の朝市−坂善

日本橋横山町には服飾関連の卸屋街がある。関西では新大阪に「センイシティ」があるが、ちょうど同じような位置づけのものだと思う。浜町生まれの御仁がぜひ一度行ってみるようにと促されていた。しかし、普段は小売しないことが多いし、バーゲンや棚卸には時期というものがある。折りしも、先週、「王様のブランチ」の特集にykが目をつけた。ブランドのアウトレット、定番ものなどを月に2回ほど、日曜日の午前に「朝市」として激安で売りさばくという。その店の名、「坂善」(サカゼン、とカタカナ表記のほうが知られているらしい)。そこで、今朝は早めに起きてでかけたというわけだ。

日曜の朝、都内の道路は非常にすいている。普段では考えられない早さで横山町に到着した。閑散とした日本橋界隈なのに、横山町の路地を入ったあたりから、人の賑わいがちらほら見えてくる。やがて、「坂善の朝市」という看板を持ったはっぴ姿のお兄さんたちが呼び込みをやっているところに遭遇。あっさり見つけることが出来た。(電車で行くのなら、日本橋馬喰町駅と浅草橋の間あたりなので探されたし)

朝市は、それはそれは大勢の人が詰め掛けており、5Fまである店内にはカジュアル、レディス、ブランド小物、メンズなど一通りのジャンルを網羅しており、特にブランド関連のフロアはデパートのバーゲン顔負けの賑わいでごった返していた。COACHのバッグ、ヴィトンの小物、アルマーニのスーツ、バーバリーのワンピース、もろもろ…半額もざらで、商品によってはレジにてくじで割引率を決めるというゲームまで導入されていた。大阪を彷彿とさせる雰囲気だ。普通のシャツ、ネクタイや下着なども網羅しており、そのせいか客層は広かった。満足げな女性や家族連れ、カップルの往来を見ながら、すっかり疲れた私は気分を変えてその界隈を散策することにした。便乗というわけでもないのだろうが、着物屋や靴屋などが朝市をやっていて、丸ビルや銀座で普通に並んでいるようなブランド、商品が目を疑う価格で叩き売りされていた。

別に売れ残りの在庫処分に限らず格安で販売されているのを見ると、デフレのせいか、最近の小売の販売店の体力の減退をうかがい知ることができる。「ブランド」がいかに商品の売値を吊り上げているのかも見える。いいものを安く売る、というのは体力的に小売店にできる仕事ではないのだ、とつくづく感じだ。経済モデルのことはちょっとそっちにおいておくとして、六本木ヒルズで目を輝かせるのもいいけど、「原価」のリサーチに卸屋の朝市を一見しておくのは賢明なのかも、ですよ。

※来週も日曜は朝市らしいよ。

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